例えば旅行代理店が組んだ団体旅行に参加したとすると、あるポイントに到着すると、みんながみんな、手に手にカメラを持っていて、ばらばらっと降りると、構えます。私なんぞ下手をすると一日に百枚以上撮ります。それでも「あぁ、なんであそこをとってこなかったんだろう!」と悔やみます。
カメラで写真を撮ることばかりに夢中になって、こころの目で見ないンだから、と良くいわれます。うちのつれあいなんぞもそういっていて、まったく写真を撮りません。何しろカメラを持って行きません。
ところがぎっちょんなんであります。写真を撮ってあると、あとからそれを整理するために、あぁ、ここはなんだっけと復習をすることになるのです。これが重要です。その結果、旅はすべての面で心にとまるのです。心にとまらないのは多くの場合、固有名詞だけです。こればっかりは認知症気味の爺さんにはなかなか難しいのでございます。