今のアメ横は、平日の真っ昼間でも押すな押すなの人出で、まるで浅草の観音様の仲見世に出てきたのかと思うほどでございます。それにしたって、アメ横といったら週末、年末くらいのもので、かつての平日の真っ昼間といったら、「大統領」ととなりの「昇龍」あたりに声がしているくらいで、高架の下のごみごみなんぞは不良学生が学校をサボって良からぬことを企むのに丁度良いくらいのものでございました。
それがもはや今では外国人観光客ばっかりになっていて、串に刺した果物を囓り、臭い匂いのケバブ屋みたいなのが軒を連ね、一体どこ出身なのかわからん男が奇妙な日本語を振り回し、通りかかる日本の若者をあたかも旧知の間柄のように身体を触りながら強引に客引きをしていたりする。一体警察は何をしているんだ、と腹が立つくらい。
お菓子を次から次にプラスティック袋に投げ込んで、さぁいくらだ!といって売る啖呵売がテレビに取り上げられて知られるようになったら、その類いの店があっという間に3-4軒出来るあたりはもう、日本文化の真骨頂です。
いつもいつまでも一風怪しい、安物の街がまた少し変わりつつあります。
近頃アメ横に出かけるのは、今日もそうですが、コーヒーの豆を買いに行くためです。まぁ、昔からアメ横といったら輸入物のお菓子や嗜好品、化粧品、文具、米軍の放出品というのが中心だったのですから、良く探すと、そんな余韻がまだ辛うじて残っていて、一番安い、MJBのGreen Armyの900g入り袋を今では800円で売っています。ここ数年、ずっとこれを毎朝吞んでいます。深煎りのためなのか、この珈琲は冷めても私は好きですねぇ。
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