ほぼ足りてまだ欲 その先

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報告せず

 1986年に旧ソ連で起きたチェルノブイリ原発事故の健康影響について、日本政府が東京電力福島第1原発事故後の2012-2013年に5000万円をかけて調査しながら報告書を公表していないことが分かった。調査報告書は、国際機関の認定より深刻な健康被害があるとした現地文献を否定する内容だが、情報公開の専門家は「原発を巡る議論は多様で、意見は大きく分かれている。公費を使う以上、批判的な面からも検証する材料として公表すべきだ」と指摘している。【毎日新聞2016年6月4日 02時30分(最終更新 6月4日 08時41分)日野行介】

 現地文献の「ウクライナ25周年国家報告書」と「ヤブロコフ報告書」の二つを主に調査・評価した調査なんだそうだ。

 ウクライナ報告書は同国の非常事態省が2011年に作成し、事故処理作業員のうち健康な人の割合が1988年の67.6%から2008年には5.4%まで低下したなどと指摘。ヤブロコフ報告書は現地の研究者らが2009年にまとめ、事故後の継続的な被ばくによりがんのほか心臓や血管などの病気が引き起こされたとして、事故の影響を受けた1986年4月〜2004年末の死者数を計98万5000人と推計するなどしている。

 こんな調査結果なんだから、東電を初めとする原子力政策推進派から見たら、これ、やべぇよ、という中身なんだろうということは良くわかる。しかしながら、調査は調査であり、そういう見方もあるんだというのは公費をかけた以上知らしめるべきだ。
 そこを突かれたらどうするんだというのは霞ヶ関は頭の良い人たちの集団だから当然予測する。それでどうしたのかといったら、そのまま国会図書館に入れておしまい。図書館では誰もが見ることができるんだという主張なんである。
 こういうことをきちんと報道するべき。