- 永六輔。本名、永孝雄。享年83歳。七夕の日に死去。
まさに｢六輔七転八倒」だったわけだ、といっている場合じゃないとおしかりを受けそうだけれど、あの人の場合だと喜ぶだろうよ。
インディ500の中継に現地までいき「今日はどんな事故が起きるのかと思うとワクワクする！」といって顰蹙を買う。初めて彼を知ったのはラジオ関東でやっていた「昨日の続き」という番組だった。私が高校生だったときのことだから優に半世紀以上昔のことだから、永六輔もまだ30代だったわけだ。いや、ちがうなぁ、テレビの「夢であいましょう」に彼は良く顔を出していたんだから、そっちの方が先か。いずれにしても60年代になってからのことだ。TBSラジオの土曜日の番組はかなり聴いていた。紀伊國屋ホールで良くイベントをうった。話の特集という雑誌があったのだけれど、それに永六輔は毎月登場していた。TBSラジオは永六輔がもうほとんど喋られなくなるまで続けていたが、ついに創価大学落研出身の漫才のナイツがこれにかわってパーソナリティーになった。いつの間にか、あの枠も創価学会にとられていたわけだ。灯が消えた。そういえば大橋巨泉ももう危ない。
ラジオを聞いていたら永六輔の実家である最尊寺（元浅草3-17-17）での葬儀は今日、11日だったのだそうだ。
大きく時代が舵を切っている。ギィギィと軋んでいる音が大きくする。恐ろしい方向へ船は傾きながら向かっている。これから向かう先は闇の世界だ。
- 伊藤ユミ。本名、伊藤月子。享年75歳。5月18日死去。
ザ・ピーナッツの妹。49日が明けたので発表。姉のエミは2012年6月15日に71歳で亡くなっている。ザ・ピーナッツといえば「シャボン玉ホリデー」。あの番組で生き残っているのは、もう数少ない。
ところでシャボン玉ホリデーといったらスポンサーは牛乳石鹸だ。牛乳石鹸といったらあのコマソン。♪牧場の子牛がいったとさぁ、かげろうもえてるはるのひにぃ、という奴。作詞は勿論永六輔の師匠、三木鶏郎。この中に「花の香り、お乳の泡立ち、牛乳石鹸、良い石鹸♪」という箇所がございましたでしょ？ところが今この歌をラジオなんぞで聴きますと、「お乳の泡立ち」が「豊かな泡立ち」にかわっているんでございますよ。突然｢ゆたかな｣なんぞというまるでこの詞の流れにそぐわない、言葉にぶつかってしまうわけです。これは一体何があったんですかね？とわざとらしく聴いてしまいたい。世の中くだらんことをするものだという典型例でございますな。
