ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

自転車

 コマーシャルで「初めて自転車に乗れた日は忘れない」というコピーを耳にしました。確かにそうだなぁと思ったんですが、これ、皆さんそうですかね?
 子どもの頃、これは至難の業だと思っていました。近所のお兄さんたちは大人の自転車に三角乗りをしていました。小さい子はお兄さんの自転車の荷台に順番で乗せて貰ったなんて想い出もあります。多分小学校4年生まで自転車に乗れていませんでした。なんせ家の前が坂道でしたから、そんなことをする場所もないし、自転車要らなかったし。そういえばうちのおふくろが自転車に乗ったのは見たことがないなぁ。親父の自転車の後ろに乗った記憶があるのは、あれは自分が小学校一年くらいの頃だっただろうか。
 小4で清水の三保に引っ越してから、やにわに自転車に乗りたくなったんだ。何しろ平坦な三保半島ですからね。しかし、まだとても大人の自転車に乗れない。そこでなんだかんだあって、すぐ上の姉と私が親父に懇願をして、とうとう子供用の自転車、中古の自転車を買って貰った。二人は家からすぐの広い空き地で毎日練習。下は草が生えている凸凹の空き地だったけれど、そこで二人とも自転車に乗れるようになった。あれがなかったらずっと一生自転車なんか乗れるようにならなかったかもしれない。
 長ずるに及んで、大学2-3年の夏休みにサークルの合宿で山中湖に行って自転車を借りて一周しようということになった。ところが一年下の男が自転車にまたがったは良いけれど、フラフラやっていて全然前に進まない。「お前、自転車乗れるの?」と聞いたら乗ったことがないという。なんだ、それじゃ、タンデムを借りるから後ろでひたすら漕ぎな!といって二人で乗った。なんで乗ったことがないのに、借りたの?と聞いたら、そのまま乗れるものだと思っていたというのである。
 私を遥かに超越している奴もいるんだと思い知ったのだった。
 テレビは過去の想い出を掘り返してくれるのだ。