ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

堀江謙一

 太平洋ひとりぼっちの人。なんだかアクの強い人だという思いを持っていたような気がするし、あの当時はほとんど良く云われていなかったような気がする。あの当時というのは1962年のことで、もう54年も昔のことだ。彼は当時23歳。認められていなかった航海だったから密出国だったし、到着したサンフランシスコでは不法入国だった。大絶賛してしまったら密出国青年を容認しなくちゃならんことになるというのもあったんだろう。
 NHKアーカイブスで1999年に放送された堀江の記録番組(世界 わが心の旅 サンフランシスコ 太平洋ひとりぼっち再び 旅人:堀江謙一)では彼がSan Franciscoの街でいかなる歓迎を受けたのかを彼自身が振り返る。戦争が終わってからたった17年後にヨットで到着した日本人青年を当時のSan Francisco市長は「コロンブスだってパスポートなしでやってきた」といって「市の鍵」を贈呈したというんだから、大したものだ。
 日本人街で多くの日本人に助けられたことが語られた。そういえば私も1970年の夏に行って以来、San Franciscoの日本人街には足を踏み入れていない。再訪するチャンスはやってくるだろうか。