藤村俊二が死んだそうです。82歳だったそうです。大橋巨泉と同年齢だったそうです。平均寿命のあたりですから、早死にでもないし、驚くほど長寿でもなかったわけですよねぇ。
面白い立ち位置にいた芸能人でしたよねぇ。振り付け師だったと聞いたことがありますから、その意味からいったらラッキー・池田やマツケンサンバのあの人なんかの大先輩ですが、あの人を見ていてとても太刀打ちできないなぁと思っていたのは滑舌の良さでした。考えてみると、フランク・シナトラやトニー・ベネットにしても驚くほど滑舌が良くて、唄を聴いていると歌詞がきちんと聞こえますし、三人称単数の動詞の終わりの「s」まで発音しているのがきちんと聞こえます。自分の歌を録音してみるとよくわかるのは、あそこまでくっきりとした発音はとてもできていないんです。プロのすごさってのは驚くほどのものだなぁと驚きます。
改めて思ったのは何かというと、自分の人生があと10年ほどにしか過ぎないということです。それも長くても、10年ということです。これまで生きてきた69年間を振り返ると、長いなぁ〜という感想もありますが、あっという間だったという印象の方が強い。なんせここ最近の10年間を考えると「あっという間」どころか、何にもしなかったうちに過ぎてしまいました。それから考えると、これから先の10年間というのは、多分、ガタのきた身体を抱えてうろうろする10年なのではないか、という気がする。
