ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

中学

 夜中に耳に突っ込んでいたイヤフォンから流れていたのは多分TBSの「おぎやはぎのめがねびいき」だったのだと思う。その音声のまま夢が流れていたらしくて、夢の中に登場してきたのはおぎや、やはぎそのものだったのだけれど、どこかでいつもやられていたいじめの一種だった。それはうちの中を私が片付けているのだけれど、それを彼ら数人がどんどん他のところへものを移してしまって、どんどん私にわからなくなってしまうというものなのだ。誰もそんな手間暇、体力が掛かるいじめなんてことをするわけがないのだけれど、この種の恐怖感に駆られたことがどこかで実際にあったような気がするのだけれど、それがどこで、だれだったのか、全く想像がつかない。圧倒的な力で孤立していた状況の中でのことだったような気がするのだけれど。
 これとは直接つながらないような気がするのだけれど、私が中学三年生の時のクラスは出身小学校による勢力分布ができていて、上等住宅地域にある小学校勢が第一勢力を誇ってあたりを制圧していた。私は学区外からの越境通学だったから、組織力も連帯感も全くなくていわゆる「その他」だった。多分クラスのほとんどがこの第一勢力を横目で睨みながらいたんだろう。中学二年生の時のクラスの思い出の方がよっぽど残っている。
 その第一勢力には本当にあの「ドラえもん」の様なキャラクターが揃っていた。ジャイアン、ツネオはもちろん、それぞれ特徴的な連中がいて、それ以外の生徒を馬鹿にしていた。
 ところがその連中がそのまま上手い具合に成長していったのかというと、「ドラえもん」の様に、いつまでもそのままであるわけにはいかない。高校に進学してみると、彼らのうちのふたりが私と同じ高校だった。しかし、グループから離れた彼らふたりはすっかり大樹がなくなってしまったので、静かになってしまった。その上、ふたりがふたりとも50代で他界してしまった。
 妙に老け顔だったひとりは、私が一浪して入学した大学へ三浪して入ってきた。彼をキャンパスで見つけた私と二浪して入ってきた友達のふたりは思わず絶句して彼に声をかけられなかった。
 ジャイアンとツネオはどうなったのか、知らない。上手くいったのかもしれない。彼らはあの一年だけをそんな存在として過ごしたのだけれど、自分たちは全然そんな意識をしていなかったかもしれない。
 あるいは仕事を辞めるきっかけの一つとなった職場の状況がその夢の根底にあるのかもしれない。