友人のバンドが年に一回ライブをやるので銀座に行った。メインボーカルが大阪在住の為、滅多に練習もできないので、どんどんバックコーラスだったはずの女性ふたりの出番が増える。するとそのふたりがどんどん意欲的な曲をやる。ABBAが増える。ボーカリストとして脂ののった年代になってきたから、これまでで一番良い出来だったかも知れない。それに引き替え60代中盤にさしかかってきたメイン・ボーカルの影がちょっと薄まってくる。自分のことを棚に上げて、平気でこういうことをいう。
70の大台にさしかかって、ハッキリと喉の衰えを感じる。やっぱり声帯だって硬くなるわけで、回復は遅くなるし、高音は出なくなる。
そういえば往年の歌手がテレビに出てきて昔のヒット曲を唄うと、なんとなく、ためて唄ったり、食って唄ったり、シンコペーションして見せたりする。しかし、聞いている方はそんな歌い方なんて聴きたかぁない。聴きたいのは昔のまんまの歌なんだね。唄っている方はそういうヒット曲はもう何百回と唄っているわけで、飽きてくる。それに昔のような伸びは出ない。そうなるとどう目先を変えるか、なんてことを考えてしまう。
