ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

有休

 今現在がどういう状態か、引退しちゃった身としては全くわかりませんけれど、「日本の有休消化率は2年連続世界最下位」だという結果が(なぜか)エクスペディアの調査で明らかになったんだそうでございます。
 以前の私が働いていた企業では有休を取る連中はやる気のない連中で、もはや会社の中でその先を求めることを諦めた連中、という雰囲気でございました。ま、もちろん、それは当たっていないこともないわけで、それは日本だけの話ではございませんでした。アメリカでもオーストラリアでも上昇志向の連中は無茶な仕事をやっておりました。しかし、そうでない連中はこれはもうものの見事なまでの割り切りでございましたし、それは当然のこととして見なされておりました。有休を取るときに、その人が担当している仕事を誰か他の人がバックアップして担当する、なんてことがないので、なんの引け目もないのでございます。その間その人の仕事は完全に停滞します。問い合わせに対しても「お休みしているから動かないよ」といわれてもなにも言えません。自分もそうですしね。
 その上、(米国がどうかは知りませんが)豪州では病気で休むときに使う有給休暇は全く別に「sick leave」といって設定されていますから、風邪を押して職場にやってくるというバカがいません。
 ところがこうしたシステムに一番苦言を呈するのが日本人の上司でございます。現地採用の社員には何もいわずにおりますが、日本人社員には「君はこの企業に骨を埋めるのか、それともこの国に残るのか」的な態度を取りがちです。すると現地で居残って永住してしまう社員がでます。時代が時代だったのかも知れませんけれど、その気持ちは良くわかります。こういう楽なシステム、つまり人間的に楽なシステムになれてしまうと、もうあんな馬鹿馬鹿しい人間性放棄システムの中で暮らすのはいやになってしまいますからねぇ。
 こんなシステムの労働環境で働いて、世界でも冠たる経済国家になっているのであれば文句もないでしょうけれど、それでいてこのていたらくなんですから、もういい加減気がつきゃ良いのにねぇ。