ほぼ足りてまだ欲 その先

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丸善

 昨日、日本橋丸善に寄る。

「改憲」の論点 (集英社新書)

「改憲」の論点 (集英社新書)

 講談社現代新書か、朝日新書が出しそうなタイトルで、よもや集英社新書だとは思いませんでした。新潮じゃないだけ、それらしいかも知れませんが。木村草太、山口次郎の名前で判断。私自身は全く改憲が必要だとは思っていませんし、自衛隊は明らかに日本国憲法に違反した存在であって、防衛省は防災省と名を変え、自衛隊は防災隊にするべきだと思っております。じゃ、外国から攻め込まれたらどうするのか、という問いに対してはいつも、そんなことは起こりえないと答えております。300年前にはありましたが、この時代にそんなことを起こし得る国家、あるいは民族は存在しません。私たちはそれを憲法に謳うことで、各国に表明し、存在していこうという文明国家なのですから。逆にどんどん軍拡競争をすることによって防衛力が増すんだとしたら、それはいつの日にか大きな破綻を国民に強いることになります。それこそ国民を守らない、国家になり果てます。 今頃、なんで野坂昭如なのか、という大きな疑問を手にしてしまうのかも知れませんが、やっぱり野坂も(かなり変な男でしたけれど)私の青春時代のひとりの記憶しておくべき人間なのかなぁと思ったんです。 近頃、小池百合子のように、あの震災の時に朝鮮人の人たちが襲いかかってくる、毒を水に入れる、というデマを飛ばして、何人も民間レベルで殺してしまった、あの忌まわしい事件をなかったことにしようとする連中がいるものだから、腹が立っている。自国民、自民族が犯した罪をなかったことにすることほど卑怯千万なことはないわけで、それを自治体の首長だったり、国の首相だったりが、むやみと否定することは本当に恥ずかしく思うべきでしょう。歴史修正主義という表現は間違っていて、彼らは歴史改竄主義者と呼ぶべきだと思っています。 正直いって、こんなに分厚い本だとは思いませんでした。加藤陽子の本は必ず切り口が鋭いので、手にしようと思うのですが、分厚い本は年寄りには結構辛いものがあります。そんなに先はないのだ。2011年に刊行された原本そのままに、その後判明した今上天皇の退位を受けて百枚近く補筆をしたんだそうで、ますます分厚くなったというわけ。