ほぼ足りてまだ欲 その先

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姉妹都市

 ま、姉妹都市なんて、ろくなもんじゃないと昔から思ってはおりました。というのは、そもそも姉妹都市という考え方が、そんな取り組みができたら、商売の足しになるんじゃないか、ってんで旅行代理店がそれほど縁があるとは思えない都市に持ちかけて縁組みできちゃったなんてのがゴロゴロあるから、なんていう取り組みなんだろうとね。
 だいたい、当の関係者だって、なんでこんなことになってんだろうな、と思っているというのは少なくないだろう。例えば、うちの区なんて、どうしてか知らないけれど欧州の某有名都市と、豪州の衛星都市というべき街と姉妹都市になっている理由が理解できない。なのに、区の国際なんたら課みたいなのが核になって、今年はこっちの街、来年はあっちの街みたいにして、区からの補助が出て出かけているらしい。「らしい」というのはどうも、区報の片隅にそれが載っているらしいけれど、多くの区民は気がついていない。で、区民の代表みたいにして、出かけた先の観光旅行をして、一晩晩餐会をやっている。どれほどの交流になっているのか、いっかな理解ができない。

 大阪市姉妹都市だったアメリカ・カリフォルニア州のサン・フランシスコが、韓国系アメリカ人達が慰安婦の像を設置したといって1957年以来、60年以上続いた姉妹都市を一方的に解消を宣言した。大阪市長大阪維新の吉村洋文です。彼がどのような主張を持っていようがかまわない(まぁ、実際は大阪市民の選択を疑わざるを得ない・・・東京都民があれこれいえた義理じゃないが)けれど、相手がある姉妹都市との関係について、勝手にぶちこわして、良いとはとても思えない。これは内向きの主張で済む問題ではないからだ。
 たしかに、旅行代理店が主導して、まぁ、一時の流行みたいにして次々にかわされた関係とはいえ正式にかわされた外国の自治体との関係をこんな具合に啖呵を切って蹴飛ばすようなことをして良いとはとても思えない。まして、慰安婦問題はダブルで相手を傷つける結果となっているといえるのだから。何でもかんでも、この国がしてきたことを否定すれば、それで溜飲が下がり、「民族」が保たれるんだと思っているのだとしたら、その方がむしろ先祖を馬鹿にしていることになる。