ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

譲る

f:id:nsw2072:20181016160053j:plain:w360:left 先日京浜東北線に久しぶりに乗った。近頃は都バスや都営地下鉄で行けるところを優先していて、ほとんどJRに乗らない。電車に乗るとなぜかできるだけ端っこに乗ろうとするのは私だけじゃない。そこに座っていたら途中から乳母車を押した母親とそのまた母親が乗ってきた。おかあさんは背中にもう一人、赤ちゃんを背負っている。年子なのかねぇ。ところが席が空いていないので、おんぶしたおかあさんが乳母車を支えて立っている。すぐさま私は立って「私は空いた方へ行きますから、ここに座って」といって隣の車両に移動して座った。
 まわりに座っていた人たちのほとんどは私より若い人たちだけれど、誰ひとりとしてその人達を見ようともしなかった。まわりに全く興味がないのか。横目で見ているんだけれど、立つ気は全くないのだろうか。先に来て座った権利だから知らないよ、座りたいなら早く来い、なんだろうか。席を譲ったら周りの人間に「この野郎、かっこつけやがって!」と思われるのがイヤなんだろうか。知らない人間なんて関係ねぇよ、なんだろうか。
 これがこの前の酔っ払い運転のタレントの車にはねられた人を横目で見ながら平然と横を歩いて行く女学生につながるのだろうか。
 私が少しでも生活した経験を持つ米国、豪州だったら、間違いなく普通にあっという間に誰かの手が助けに来る。あんなにがさつなオージーでも、さっと手が出てくる。駅の階段で乳母車を押したおかあさんがさしかかったら、駆け寄る前に横の人の手が伸びる。誰も困らない。それがなんで「この素晴らしい国」日本ではなにも起こらないんだろう。
 私は東京という町には人がたくさんいすぎて常にぶつかって歩いているので、避けることに長けてきて、何が起きても避けるように習慣ついてしまっているからなんだ、と自分で言い聞かせてきたんだけれど、どうもそうじゃないような気がしてもいる。下手にかかわってもめ事が起きたらイヤ、時間がかかってしまったら自分が困る、なんだろうか。