ほぼ足りてまだ欲 その先

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薄情

 私が云うのもなんですが、日本人は薄情ですねぇ。とにかく自分さえ良ければそれで良いというのが日常的な思考状態なので、誰かが困っているのかも知れないと発想して想像力を働かせるということをすることは滅多にありません。
 オウムのサリン事件の時に、途上でなんとなく尋常じゃない雰囲気を感じていたのに、何の気もなく、とにかく会社へ向かった、そんなこの私が云うのは本当になんなんですが、電車の中で困惑している人がいてもなにも感じないし、なにも表面に出さないで、知らん顔をしていようとしますよね。
 乳母車で階段にさしかかっている人を見ても知らん顔で、急ぎ足で上がっていきますよね。駅が来れば、停留所が来れば、ひょっとして降りる人がいるかも知れないと周りを見回すこともなく、平然とスマホを見続けておりますよね。
 戦後この方ずっと原爆の後遺症に悩まされてきた人たちを前にして、平気で「架け橋になるように」なんてことをほざいたりすることができるわけですよね。どんどん若者達が正社員になれなくて、派遣社員で貶められていくのをみても、相変わらず自民党公明党に投票しますよね。
 薄情ですよ。安田純平が「助けてくれ!」といっていたって、知らん顔ですから。