近頃云いませんけれど、安倍晋三がやたらと「同一労働同一賃金」という言葉を振り回していたことがございますな。黙って聞いていると、こんなにフェアな話はないなぁ、何よりも凄い考えだなと感心してしまいます。ところがぎっちょん、そんなおいしいことをあいつが云うわけがない。
本当の意味での「同一労働同一賃金」という考え方は、同じ種類の作業をしているんだったら、派遣の人も正社員の人も同じ給料で、なおかつ全く同じ社会保障が付与されなくては意味がありません。正社員には厚生年金があるけれど、派遣社員にはそれがないというのであれば、これは総合的に見れば「同一賃金」ではないと云うことになります。これが同一になっていなければ、こんな言葉はなんの役にも立ちやしません。それをなによりもフェアな話のようにいう、というところが彼らが得意な「ご飯論法」という奴なんです。騙されちゃ、ダメですよ。「ご飯食べました？」「いえ（パンなら食べましたけどね）」という奴です。
