ほぼ足りてまだ欲 その先

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帰京

 あっという間の東信州10日間の旅も終わってしまって、雨の中、東京に帰ってきてしまった。非日常の中にいると時間があっという間に経つ。それでなくても涼しい日々の中ではよく眠れてしまうので、いつも以上に寝ている時間が長く感じる。
 今日が土曜日であることを忘れていたということもあるのだけれど、もう9月だというのに、信州のスーパー、野菜市場はことのほか人がいて、あたかもまだまだ夏休みの真っ最中なのかと思うほどだった。
 その上、高速道路で東京に向かって走ると、どんどん車が集まってきて、ガンガン走るのは良いとしても、前の車と30mほどしか開いていないというのに、そこへガンガン左右から車が割り込んでくるのには、ほとほと腹が立つ。昔からこんなものだったんだろうか。これじゃ、車間を開けてなんて走れない。一年に一回しか運転しないんだから、ますます怖くなる。それでも無事に1000kmを超えて走ってきた。来年も走れるだろうか。
 帰り際に室内全部に掃除機をかけていた。自分たちが使わなかった部屋も全部に掃除機をかけた。なにしろボーイスカウトで「来たときよりも綺麗に」と教わったからだけれどね。そして、全部にかけ終わり、所定の場所に掃除機をしまい、よいしょと頭を上げたら上の棚からちょっと出っ張っていた、板の角に思いっきり頭頂部をぶつけた。痛いなんてモンじゃなくて、悲鳴を上げながら倒れ込んだ。日頃からこういうことには意気地がなくて、大騒ぎをする。こうして、年寄りは家の中で怪我をするのだなと思い知った。