ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

どら焼き

 テレビで住吉界隈散歩をやっていたら和菓子屋が登場して、やたらとどら焼きの種類がある。しかし、値段が安くて、一個160円だという。つれあいが「あら安いわねぇ、雷門の亀十なんて300円はするわよ」というので驚いた。確かに亀十はある時気がついたらいつでも店の外にまで行列が伸びていて、かつては閑古鳥が鳴いていて、隣の西村に比べたらなんだかさえないきんつばを店頭で焼いたりしていたのにと思っていたのに、どうしたのかと驚いた。なんでもふわふわ皮のどら焼きをテレビで取り上げられて、それ以降行列なんだという。
 逆に昔からすぐに売り切れてしまうことで有名だった「小川屋」が二軒とも店終いをしてしまったというのに、亀十は近所に作業場を拡張している。世の中の浮き沈みなんて何がきっかけかわからないんだけれど、それが往々にしてテレビだったりすると、つまらない世の中になったなぁと残念な気がしないでもない。
 蕎麦の尾張屋なんてかつてはお客が行列していて、ぼぉ〜ッと立っていたら、ベテラン女店員の方に「こちらにお並び下さい!」って叱られてからは二度と行っていない。しかし、もはや行列が出来ているのを見たことがない。あまりにもお客がたかっているハンバーグ屋には念のために一度だけ入ってみたけれど、自分の舌にはあわなくて、なんで並ぶのかわからない。すると友人が浅草に来たんだから、折角だからあそこへ行ったんだと聞いて驚いた。要するに並んでいるから確かめるために並ぶということになるわけだ。その結果は聞いていない。
 あそこは確かに旨いから、並んでいてもそうだろうという気になる店というのはそんなにたくさんはないような気がする。気に入りの蕎麦屋はそういう蕎麦屋だ。