ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

意表を突く

 4travelという価格ドットコムがやっている旅行サイトのQ&Aで予想を遙かに超える質問をしている人がいて、呆然とした。
 タイのリゾート、サムイ島に10代の子ども(一番下は中学生)を連れて遊びにいく女性(多分母親)が、自分ひとりで60kmほど北にあるタオ島にシュノーケルに行きたい、ついてはこの三人の面倒を見てくれるような施設、あるいはデイツアーはないか?と聞いている。どうせならなんでみんなを連れて行かないのかというと、船に酔うからだという。
 私だったら、そのうち一人でいけば良いや、あるいは、彼らが大きくなってからいけば良いや、というものだけれど、そのおかあさんは今すぐ、一人でいきたい。すると、様々な回答がついてきた。

  • 自分のレジャーのためにわが子の保護責任を他人に委ね、詐欺にあって誘拐され、高額な身代金を要求されたらどうするのだろうと、人事ながら心配
  • お子さんを預けられる施設なり、プログラムなりがあるホテル等から、旅行先を決めた方がよい
  • ホテルに直接シッターやプログラムを聞いた方がよい

しかしこのおかあさんは納得しません。

  • ホテルに放置では無くて、きちんとした業者でガイド付きツアーに任せたい、特に海のツアーでは無く、陸のツアーを希望している次第です。
  • ベビーシッター利用も有り得ないんでしょうかかね?

 返答も見当違いになっちゃうのも宜なるかなってなもんでござる。日本ではほとんど問題にならないのに、結果的に事故が起きたときに、必ず親の自己責任で話が終わる。パチンコ屋の駐車場に放置してしまうのとあんまり変わらない。私の経験でしかものをいえないけれど、豪州や米国の某州なんぞでは10代の子どもだけでおいていくのは法律に触れるので、必ず見張りという意味でベビーシッターを付けるけれど、この範囲は単なる赤ん坊に限られていない。14-5歳までの子どもには付けなくてはならない。しかし、日本ではこんな考えは誰も持っていない。「良い、食べ物は冷蔵庫に入っているからね!」といわれてカギを持って家にいる子どもの存在そのものはなにも悪くなかった。
 この辺の文化の違いもあるのだけれど、誰かに金で子どもたちを預けて、自分ひとりで遊びにいくという概念が私には理解できないけれど、ひょっとすると、これもまた大きく意味合いが変わってきているのだろうか。「私だって、ひとりで自由に遊びたい!」というムーブメントになるのだろうか。これを受け入れる文化を備えた社会づくりが必要な時代だ、ということなんだろうか。
 こういう需要が大きくなるのであれば、ホテル業界は大いに商圏を拡げれば良いのではないのか。大歓迎されるよ。