ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

国立演芸場

f:id:nsw2072:20190805210907j:plain:w360:left 8月上席はとりが金原亭馬生で、門下の真打ち、二つ目が日替わりで出演している。もちろん馬久の時に行こうと思っていたので、今日になった。普通は入場料が2,200円のところ、シニアは1,400円。歌武蔵が「見たところほぼ全員が1,400円だな」と看破していた。平日の午後に暑い中、三宅坂なんかにやってくるのは爺婆に決まっている。

 見ろ、開演するやいなやこっくりこっくりしている爺さん婆さんがあちこちにいる。さすがに暑いからか、入りは悪い。「二八」というくらいだから、8月はダメに決まっている。多分今週末の金曜日の夜公演なんぞ、目を覆うばかりだろう。来てあげたいけれど、私も用事があって、こられない。

 馬生さんは日替わりの演目を既に告知済みで、今日は「包丁」。金曜日は昼・夜で牡丹灯籠を上下やるということになっている。
 開口一番、前座は世之介の弟子、金原亭乃ゝ香ちゃん。元ミス東洋大学だってんで、可愛いことこの上ない。多分誰か、噺家が嫁にしちゃうのかなぁ。世之介のところには金原亭杏寿ちゃんという女の子もいる。どういうこと?
 で、その世之介だけれど、噺が始まると、随分と丁寧に運ぶんだね。若旦那の徳兵衛が船頭になりたいというんで船頭連中が親方に呼ばれて、あぁでもないこうでもないと云うところが細かい。このまんま行くとみっちりやるってことになるなぁと思っていたら、時計を見だして、船に取り付きゃしないうちに終わっちまったね。
 東京ガールズは面白いぞぉ〜!何しろ紫文の弟子だってんですから、三味線お上手!しかし、唄いだしたのは良いんだけれど、なにを唄ってんのか、歌詞がわかんない。面白いテンポと台詞回しの民謡みたいなんだけれど、なんだかわからない。そのうちになんだかわかんないけれど、面白くなってきた。この辺の工夫が欲しいなぁ。小菊さんなんかのお座敷芸に毛が生えた風で、お客を「あんたたちはどうせ知らないでしょ?」ってのよりは数段に良い。

 馬久の強情灸は随分良くなったねぇ。ま、贔屓目もあるけれど。身体がでかくなったみたいだ。
 馬生さんの「包丁」は前にどこかで聴いている。ひとつひとつの動作でそれを思いだした。

 行きも帰りも「暑い、暑い!」で、地下鉄の中で、サラリーマンのお兄さんに席を譲って貰っちゃったんだけれど、彼も大汗をかいた雰囲気だった。申し訳ない。

 本日の弁当はいつものパターンを止めて古市庵の渦潮巻のハーフ。これだって、買い慣れた味。至って冒険をしないたち。