ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

テコンドー協会

 会長の記者会見をテレビで見ていて、あぁ、どこかの協会と同じような匂いがするなと思ったのは多分私だけじゃないだろう。いったいどんな事態になって選手たちが不満を持っているのだろうかと、過去の記事をさかのぼった。
週刊文春 2019年10月3日号

江畑秀範選手(27):「5月にイギリスで世界選手権が行われた際、最終日に選手がホテルの一室に集まって話し合い、ボイコットを決めました。この遠征では選手8人に対し、強化スタッフが11人もついてきましたが、JOCからの補助金もスタッフの旅費などに充てられている。一方、選手は世界選手権への参加に自腹で毎回20万円近い負担があります。
 合宿も『韓国でする』と出発の数日前に突然言われ、参加費を払えないと『代表になれないぞ』と言われます。一方でJOCからの補助金がどう使われているのかは選手には一切知らされない。協会は本当に選手のことを考えているのでしょうか」

デイリー新潮(週刊新潮 2019年10月3日号)

江畑秀範選手(27)「全日本テコンドー協会は、月に1回くらいのペースで強化合宿を開くんですが、1回あたり数万円から10万円の費用を選手が自己負担しなければなりません。こうした事情もあって、5月27日に協会側に意見書を提出しました。しかし、期限であった6月30日までに回答はなく、9月17日から25日に予定されていた合宿に、招集されていた28選手のうち26選手が不参加の意思を表明したんです」
「11人いる強化スタッフのうちテコンドー経験があるのは4人だけで、コーチのふたりも日本代表としての実績に目立つものがないような人たちです。そのコーチたちは、合宿の練習中に椅子に座って寝ていたり、そのくせ『こんな練習じゃダメだ』と注文を付ける。自分たちの所属チームのコーチを呼びたいと言っても認められなかった。決して少なくない金額の自己負担を強いられる上に、指導レベルに疑問を抱かざるを得ない状態だったんです」
「昨年5月、ベトナムホーチミンでアジアテコンドー選手権が行われた時のことです。翌日に試合が控えている選手がいるにも拘(かかわ)らず、強化スタッフはいつになっても何時から試合なのか教えてくれない。結局、スタッフから試合時間がメールで知らされたのは、試合当日の午前1時から2時の間のことでした」「約6時間後の午前8時に宿舎を出発しないと間に合わないスケジュールだった。その上、土地鑑のない外国なのに、移動手段も食事も全て自分たちで手配するように言われました。こうしたことが積もり積もって、今回の合宿不参加に至ったんです」

 どうも江畑くんがスポークスマンになっているらしくて、テレビでも彼がコメントをしていた。この協会の副会長というのはシドニー五輪銅メダリストの岡本依子副会長(48)だけれど、彼女は全く協会の中でお飾りの名前だけにされているようで、「私自身胸が痛い。選手には申し訳ない」「理事会を解散するくらいでもいい。責任をとって辞めるくらいしかできない」と話していた。
 スポーツ界には残念ながらこうした食い物にするような連中が今でもいるらしい。かつてのバスケットボールもそうだった。こういう伏魔殿のような運営をしていると一番可哀想なのは現役の選手たちだというのはもちろんだけれど、あまりの旧態依然に情けない。はっきりいってお恥ずかしい。総退陣するべき。