ほぼ足りてまだ欲 その先

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東京オリンピック 1964

 WOWOW市川崑監督の「東京オリンピック」を放送していた。当時私は高校2年生で、この映画は翌年公開されたわけだから、高校3年生の年に、大井町にあった品川公会堂、今の品川エピキュリアンへ高校総出で見に行った。なかなか凝った映像だった。女子110mハードルの依田郁子の「王将」が忘れられない。今でもオリンピック行進曲を聴くと、行進してしまいそうな妄想に駆られてしまう。

オリンピック・マーチ(Olympic March)

 ナレーターは懐かしい三國一郎だ。NHKの実況放送には、岡田実の声が聞こえる。当時はおおよそ45歳くらいだろう。多分岡田の息子がムーンライダースのキーボーディストの岡田徹のはずだ。
 女子100m自由形の優勝者は豪州のDawn Lorraine Fraserである。彼女はオリンピック三連覇を達成して翌年に引退する。映像を見ると、彼女はスウィム・キャップをかぶっていない。そしてこの時のオーストラリアの国歌は英国と同じく、「God Save The Queen」である(1984年から今のAdvance Australia Fair)。この56年間の間に、世の中は大きく、大きく変貌を遂げた。それは驚くなんてものではない。まるで別世界のようだ。街並みも全く違う。交通機関も、生活様式も、そして周りの人間も。しかし、当時の友人たちはみんな当時の姿のままで、私の思い出の中に出てくる。今のままで逢ってみたいような、逢わない方が良いような。

 多分「東京オリンピック」といえば歴史上、これをさす、ということになりそうだ。