ほぼ足りてまだ欲 その先

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マメご飯

 マメをご飯に混ぜて炊く、という料理がある。ま、お赤飯だって、同じようなもので、あれは小豆を混ぜて蒸す。しかし、餅米である。普通のご飯にグリーンピースを炊き込む「グリーンピースご飯」はうちの親父の大好物だった。なんでも、昔、学生時代に海で、マメを混ぜて海水で炊いたご飯が美味しくて忘れられなかったらしい。しかし、私はこのご飯が大嫌いだった。グリーンピースの食感と、普通のご飯の相性が私には我慢ならなかった。その上、おふくろが炊いたグリーンピースご飯は、マメがしわしわになっていた。あれは本当は別に茹でたグリンピースをあとから入れて混ぜるのではないのか。レシピを見ると一緒に炊くからご飯に味がしみて旨いんだと書いてある。それとも、オヤジと一緒に飯を喰うと、必ず飯の途中で意見が分かれてむかつくことになるから、嫌いになったのか。今では五穀米や、十六穀米なるものは大好きだ。
 グリンピースは、昔はハヤシライスや、天津飯なんかには必ず3-4個載っていた。そんなハヤシライスの話をしたら、すぐ上の姉が、私はそんなハヤシライスを食べに連れていって貰った記憶がない、やっぱりあんたは依怙贔屓されていたんだという。そりゃしょうがない、ひとり息子だったから、明治生まれのオヤジは良く日曜日の夕方は東映映画を見て、帰りに駅の反対側にあった日進軒でハヤシライスを食った。
 横浜駅東口にあった崎陽軒の駅弁はシウマイ弁当しかなかった記憶だけれど、先日東京新聞に「炒飯弁当」が出ていた。いつも崎陽軒シウマイ弁当を買う時に、その横にある炒飯弁当には気がついていたけれど、私は一度も買ったことはない。炒飯は箸で食うものではないという概念の持ち主だからだ。それに冷たい炒飯は、それは炒飯じゃない。冷えた焼きめしだからだ。
 子どもの頃、つまり半世紀前の駅弁といったら、どこでも百円というのが相場だった。だから、多分あのシウマイ弁当も百円だったはずだ。あのシウマイにはグリーンピースが載っていない。もちろん伊勢佐木町にあった博雅のシウマイにもグリーンピースは載っていなかった。

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