今日もまた小糠雨降る御堂筋じゃなくて、中央通りでございます。じつはなかなか手に入らない本を探しに探し、とうとう、丸善ジュンク堂のウェブサイト「honto」でそれを探し、送料がかかるのが勿体ないと、日本橋の丸善に取りに行ったんでございます。結果的には168円の片道交通費の出費にとどめることができました。その本というのは「なにはなくとも三木のり平」でございます。
- 作者:のり一, 小林
- 発売日: 2020/09/23
- メディア: 単行本
23日の発売ということになっておったのですが、前述したように、あちこち廻ってもなくて、こういうことになりました。で、日本橋店に用意ができたというメールを貰い、そこへついてきた番号なるものを控えて、買いに行ったとごろうじろ。キャッシャーに参りまして、この番号をお見せしようとすると、キャッシャーの女性が「あ、お名前と、本の名前を仰って下さい!」と明るく大きな声で仰るのでございますよ。しょうがない、自分の名前と一段声を落として「なにはなくともみきのりへい!」と申し上げました。探しに行かれて、しばらく経ってお持ち下さいました。「お確かめ下さい!」って。思わず「恥ずかしくなるようなタイトルで恐縮です」と申し上げましたら、「いえ、わたくしも名前だけは聞き及んでおります」と仰いました。あぁ、ツンツンした若い女性じゃなくて良かった!「著者は息子なんですよ」と余計なことまで申し上げてしまいました。
430頁にならんとする、分厚い本です。2,860円(税込み)ですから、妙に高い本だなぁと思っていたのですが、こんな分厚かったんだ、とちょっと驚きました。読みかけでも、立てかけておくことすらできるほどです。ま、ざっといって、一万円札で新札だったら250万円分ほどありそうなくらいです。終わりにちゃんと文献リストもついていますし、挙げ句にQRコードがあって、かつての録音が聴けるという趣向もございます。涼しくなって、がんがん読み込みたくなる本です。
【追記】八波むと志の事故死の顛末も森繁久弥との確執も含めて明らかに。平凡太郎のことをすっかり忘れていた。
他に二点
朝鮮戦争の正体 なぜ戦争協力の全貌は隠されたのか (単行本)
- 作者:孫崎 享
- 発売日: 2020/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
フォト・ドキュメンタリー 朝鮮に渡った「日本人妻」: 60年の記憶 (岩波新書)
- 作者:典子, 林
- 発売日: 2019/06/21
- メディア: 新書
京橋に行ってモンベルのそろそろ期限が来てしまうポイントを使ってこようか、それとも画家本人からメールを貰った「コレド室町テラス」に行こうかと、一瞬迷ったけれど、京橋は明日でも良いから、とりあえず「コレド室町テラス」に行く。無料バスに乗れば良いのかも知れないけれど、どうもあのバスは見かけることはあるんだけれど、要領を得なくて、乗ったことがない。これもまた運動だと思うことにしててくてく小糠雨をものともせず歩く。「コレド室町テラス」はいちどだけ,台湾の「誠品生活」が二階にあるからと上がったことがあるだけだ。エスカレーターで上がって、またブラブラと本を見ていると、文房具のところに見慣れないボールペンがあって、セイラーとしてある。なんだろうとみていると、女性の店員さんが近寄ってきて、「これは中のリフィルが他のメーカーのリフィルを使えるというボールペンなんです」と仰る。お〜ようやくこの観点が生きるようになったのか、と「私は良くそうして使いました。LAMYの中にゼブラを入れたりね!」と反応すると、喜んで下さいました。しかし、真鍮のボディなんぞがあって、良いなと思ったけれど、5千円は私には許されないし、最近筆記用具を使うチャンスがすっかりない。
祭の絵を描く岡田親画伯のちょっとした展示がされている一角があって、オーオー、ここかいと見ていると、いつもの伊東屋さんでの個展で良く並んでいるものの中に、こんなポチ袋があって、あ、こりゃ見たことがないやと手にしていると、同じようにためつすがめつしている女性がおられたのでお声をかけると、やっぱり画伯のお知り合いだそうで、神田で型染めをやっておられる方だというので、ちょっと交流を暖めた次第。どこでもお爺さんは遠慮がない。
地元のスーパーの二階「ファッション市場」でゴムユルの靴下を発見して二本買う。872円也。やっぱり年寄りに優しい店だ。
『追記』この女性を検索してみたら、神保町の生まれで、かなり著名な藝大出身の方だった。→ こちら