昔恋しい 銀座の柳
仇(あだ)な年増(としま)を 誰が知ろ
ジャズで踊って リキュルで更けて
あけりゃダンサーの 涙雨
これは「東京行進曲」の一番の歌詞。これはいつ作られた歌かというと、発売は1929年。作詞は西條八十、作曲中山晋平、唄佐藤千夜子。この年はNew Yorkで株式が大暴落した年で、これは映画の主題歌としての始まりといわれてるらし。昔からこの歌はなんでそんな昔なのに、「昔恋しい」とうたっているんだろうと、不思議だった。じゃ、この歌を歌っていた頃は柳じゃなくて、なんだったんだと思った。半藤一利の「B面昭和史」で知ったんだけれど、それはプラタナスだったんだそうだ。自分の記憶にある銀座といえば、晴海通りはハナミズキだけれど、50年前からもう既にハナミズキだっただろうか。柳が植わっているのは外堀通りだ。マロニエ通りってのがあるけれど、あそこに植わっているのはトチノキなんだそうだけれど、本当は「セイヨウトチノキ」と呼ばれるべき「マロニエ」だっていうよ。覚えていそうで覚えていない。
あんなに数え切れないほどウロウロしてきた銀座だけれど、もう三ヶ月もいっていない。
本日借りだした本
- 作者:ケネス・B・パイル
- 発売日: 2020/09/03
- メディア: 単行本
読み始めたばかりだけれど、ふと思ったのは、明治のご維新の時、ま、そういうことだから維新なのかも知れないけれど、どうして天皇家という家柄が天照大神につながるということを信じることにしたのか、そしてそれを持ち出すことで、幕府を打ちのめすことができたのか、ということだったんだけれど、そもそも幕府の存在それ自体が征夷大将軍を拝命して作られていたんだから、それは当然だということなのだろうか。そんなことをいったら、誰だって、その時点で存在している人はそれぞれみんなずっとここまで繋がっている血を持っているじゃないか、ということに気がつかないのだろうか。こんな疑問は簡単に打破されてしまうんだろうか。
本体価格4,800円は簡単には買えない。宝くじが当たったら「みすず」を買い漁りたい。
- 作者:山中 恒
- メディア: -
しかし今頃、山中恒書くところの「渡辺清」の武蔵艦上における記述を息を呑んで読みふけっている爺がいるとは誰も想像しないだろう。世の中は、COVID-19でもうむちゃくちゃだ。