ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

金で動員

昨年12月に放送されたNHK BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」で、五輪反対デモに参加したと紹介した男性が、金銭を受け取って動員されたとの趣旨の字幕を出た。しかし、NHKは9日、男性が五輪反対デモに参加した事実を確認していなかったという件に関して、河瀬直美が下記コメントを発表したと毎日新聞が報じている。

 五輪反対デモに参加していると紹介された男性について、公式映画の担当監督の取材において、当該男性から、「お金を受けとって五輪反対デモに参加する予定がある」という話が出たことはありません。

 また、番組内で、担当監督が取材のまとめ映像を私に見せるという場面がありましたが、このまとめ映像にも、当該男性は含まれていません。

 本番組においては、私は被取材者の1人ですので、事前に内容を把握することは不可能です。

 今回のNHKの取材班には、オリンピック映画に臨む中で、私が感じている想(おも)いを一貫してお伝えしてきたつもりでしたので、公式映画チームが取材をした事実と異なる内容が含まれていたことが、本当に、残念でなりません。

 現在は、6月の公開に向けて、たくさんの登場人物の、唯一無二な時間の数々と向き合いながら、鋭意編集作業を進めています。

 映画を楽しみにしてくださっている皆様のもとに、この作品がお届けできるその時まで、真摯(しんし)に創作に打ち込みたいと思います。

2022年1月10日
東京2020 オリンピック公式映画
総監督 河瀨直美

毎日新聞 2022/1/11 16:58(最終更新 1/11 19:44)

 つまり河瀬直美が言っているのは、この番組を作ったのはNHKであり、自分はNHKに取材されていた立場であり、番組制作者ではない、ということ。この場面はこの五輪反対デモに参加しているという男性を、オリンピック映画制作者が取材しているところを捉えた場面であるという点が、単なる取材を受ける側では終わっていないという点が特異だ。
 オリンピック映画の取材者がこの男性を見つけてインタビューしているわけだから、河瀬が総監督を務めている映画にそう反映されていないとは云えないし、むしろそう反映されているだろうと捉えるべきだろう。
 その上、NHKが字幕で金銭を受け取って動員されたとした。じゃ、NHKは誰からこの人が金を受け取っていると聞いたのか。
 これは由々しき問題で、当然BPO放送倫理・番組向上機構)が審議するべきだろう。
 話はそれからだ。今の放送局に自浄能力があるか、どうかがわかるはずだ。

 金で動員するといったら、保守系自民党の得意技で、どんどんそんな事例は報告されているがほとんど握りつぶされてきた。先日も選挙期間中の自民党幹部の演説に金で動員されている人たちの存在が報じられたけれど、全く公職選挙法にも問われずものの見事に握りつぶされている。検察、警察は自民党のいいなりになっているんだからしょうがない。