ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

床屋

 随分と床屋に行っていない。鏡を見ることもそれほどないし、別に困らないからだけれど、たまさか見てしまうとちょっとひどい。
 いつもQBというカットだけ、という店に行くんだけれど、平日だと年寄りは100円引きになる。平日は歩いているうちに面倒になっていくのをやめてしまう。だから今日は最初から床屋を目指した。4月からは年寄り割引は一ヶ月以内に来ないと100円引かないという。こうすれば毎月来るだろうという期待なんだろうけれど、こうなると、最近街のあちこちにカット専門床屋ができちゃっているから、客足が減るんじゃないかという気がする。
 年寄りは別にこうじゃなくちゃいかんというこだわりなんて持っている奴も少なかろうし、ましてや私のようなカットするべき面積が極端に減少している人もいるわけで、需要が減るのは目に見えている。
 うちの近所には1100-1200円のカット専門店は、4つあるし、これまで普通の床屋さんだったお店も「カットオンリー:1,300円!」と書かれている。もう4,000円ほどのフルサービスの床屋に行く人は現役で稼いでいる若い世代だけだろう。
 そういえば、銀座の超有名理髪店は、支店もあったりするくらいだから、儲かっているんだろうけれど。このCOVID-19騒ぎの中ではどうなんだろう。
 今や床屋も贅沢となろうという世の中になってしまったわけで、これだけ見たってアベノミクスが国民のために意図されたものでは決してなかったんだと云うことが良くわかる。アベノミクスなるものが失敗だったんだという人もいるけれど(私も時にそう書いてきたけれど)あれは「失敗」なんかじゃない。計画自体は大成功だったんだ。そういう計画だったのだ。インフラストラクチャーを民間に売り渡して美味しいところだけにがぶっと食いつき、労働市場をどんどん「自由化」という名前でむき出しにして、賃金をガバガバ削り落として吸い尽くすだけ吸い尽くすことができるようにする。
 竹中平蔵なんかは「簡単にクビを切れない労働力なんて要らないんですよ」と嘯いているじゃないか。それをマスコミは一切、エヘラエヘラして追求しない。つまり、アベノミクスとかいう嘘くさいものは残念ながら大成功を収めたわけだ。