ほぼ足りてまだ欲 その先

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アラビアのロレンス

 ピーター・オトゥールの主演で映画化されたのは1962年のことですね。1963年のアカデミー賞では10部門でノミネートされ、7部門で受賞という大作であります。私もいつ、どこで見たのか覚えておりませんけれど、壮大なスケールの砂漠映画は覚えております。
 しかし、イギリス陸軍将校のトマス・エドワード・ロレンスは実際は身長165mですが、俳優ピーター・オトゥールは188mもの長身でこりゃいくらなんでも捏造でございます。
 「アラブ諸国の独立に尽力した人物」ということになっていますが、実際には英国の諜報員で、アラブ側に信頼させておいて、第一次対戦後にものの見事に英国はアラブを裏切るというわけで、彼はそれを悔やみ空軍に偽名を使って加わる。1935年5月にバイクで事故死。46歳。
 英国は第一次大戦の戦費を工面したロスチャイルドと密約を結んでおり、パレスチナの地をユダヤ人に委ねる。アラブは英国に大きな恨みを持つ。

 彼の著作、「知恵の七柱」完訳版は平凡社東洋文庫から5分冊で出ており、「砂漠の叛乱 Revolt in the Desert」は中公文庫版がでている。

 著者の田隈恒生は実は「完全版 知恵の七柱」東洋文庫 平凡社(2009)の翻訳者である。副題は-「知恵の七柱」を読みなおす-としてある。どうやら「七柱」を翻訳してきて、どうしても納得ができないところがあるのだそうだ。かなりいろいろと複雑に入り組んでいる。