ほぼ足りてまだ欲 その先

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Cottonwood Mall


 米国、ユタ州Salt Lake Cityといえば、もちろんモルモン教大本山がある街で、この州のほとんど全地域にモルモン教徒が暮らしている。しかし、元々この街にモルモン教が起こったわけではない。遠く東海岸ニューヨーク州で19世紀の初めにジョセフ・スミスという男が始めた。キリスト教の一派だということになっているが、イエスアメリカ大陸に復活したということにもなっている。彼らは異端という事で迫害を受け、西へ西へと逃げてきて、ここにきてようやく安住の地を見つけた、という。信者はほとんどが白人。有名な政治家としてはロムニーモルモン教徒である。

 大本山モルモンテンプルが街の中心にあって、そこから南南東へ10マイルほど下ったところに、かつてコットンウッド・モールというショッピングモールがあった。私がここへ行ったのは1979年12月から翌年の2月にかけてのことだった。冬のSalt Lake Cityはもちろん雪に閉ざされる。しかし、こういう雪の時にも、ショッピング・モールの中は暖かく、高齢者の人たちが三々五々散歩をする姿がよく見られた。そんな高齢者の男性のひとりが、私を呼び止めて、日本人か?と聞く。そうだと答えると、自分は駐留軍で東京に行っていた事があるという。当時は戦争が終わってから35年ほどだから、普通にそういう人たちがいた。小金井カントリーでゴルフが百円でプレイできたといっていた。小金井といえば名門クラブだった。たったの2ヶ月強の滞在だったけれど、この間の経験はその後の人生に目立ちはしないが、確実に影響していたといえる。

 そんなショッピング・モールも2000年に入るとどんどん店が撤退し、2004年にはとうとう空室率が25%にも達し、再開発プランが出てきたが、最後の所有企業も2009年に破産したという。しかし、2002年の冬季オリンピックの際にはパブリック交通への乗換場所として使われたという。

 心残りなのは、当時接点のあった人たちがその後どうしただろうかということだ。直後の数年はクリスマス・カードもやりとりしていたのだけれど、私は英語で手紙を書くのが億劫でそのままにしてしまった。まともにやりとりしておけばよかった。

 当時はNBAのUtah Jazzが最も輝き始めた頃のことで、star選手を抱えていた。カール・マローン、デイブ・ストックトンは知らない人がいないくらいのスター選手だった。Utah Jazzはこの街が抱えるプロ・スポーツで唯一のメジャーで、野球はLos Angeles AngelsのAAA、Salt Lake Beesというのがある。私は冬にしか行ったことがないので、見た事がない。他にはアイス・ホッケーは米国25チーム、カナダ2チームで構成しているECHLというセミ・プロリーグに所属しているGrizzliesというのがある。
 American FootballはもちろんNFLはないが、モルモンがらみでBYUという大学はかなりレベルが高く、かつては49ersのQB、Steve Youngを輩出した。Uni. of UtahとUtah States Uni.との定期戦はむちゃくちゃ盛り上がる。

 Salt Lake Cityでの滞在についてはここに何回も書いている。→ こちら