この名前、カタカナで見たことが全然なかったのだけれど、旅行ガイドブックの中ではすばらしい図解入りのシリーズがあったといえば思い出す人もいるかもしれない。しかし、こんな名前では書かれてないし、私もDKとしてしか認識していなかった。
全編カラーの図解入りなので、重いのが欠点で、体の大きな人たちならまだしも、重さという点からいったらまだロンリー・プラネットの方がまし。
しかし、DKもロン・プラも日本語版が出版されたことがあったのだけれど、どういうわけか両方とも売れなかったのか、一度っきりで撤退していった。ま、つまり、この世界でも「歩き方」に駆逐されてしまったといっても良くて、ガラケー化が進んでいるといっても良いかもしれない。
しかし、「歩き方」は未だに電子書籍化されていないようだ。その点ではロン・プラに遅れている。ロン・プラは部分的にでも電子書籍として販売していて、それはそれは利用者オリエンティッドにできている。残念なことに日本語版は大昔に造られたものがそのままになっていて、ロン・プラである意味がない。もちろん中国語版はバンバン出ている。
「歩き方」はそこが進んでいて、韓国語版、本土中国語版(つまり簡体字)と台湾版を出版(現地出版社刊行)している。香港の人たちはもちろん台湾版を使っている。ダイヤモンド社がいったいいつから電子書籍化するのか、興味がある。それにしてもこの「歩き方」の独占に近いあり方はどうにか打開されないと面白くも何ともない。
さて、DK社なんだけれど、驚くべきことにこの会社はトラベル・ガイドだけではないのだ。彼らは9カ国ですでに出版事業を行っているが青少年向けの出版物にとても力を入れていて、もちろんお得意の図解入り書籍がそれこそ、これでもか、これでもかと出ている。しまいには「心理学とは何か、入門編」のようなものまで出ていて、実に気になって仕方がないのだけれど、英語版くらいしかわからないのがもどかしい。
しかし、どうやら子ども向けのこの分野ではDK出版物は日本語版が出ているらしい。やっぱり、こうしたことは書店の店頭でないとわからない。日本の書店が大型店も含めて、ネットストアーに駆逐されかかっているのは非常に危険で、これを放りっぱなしにしていては文化国家として確実に乗り遅れる。
「アベシンゾーとその経団連」メンバーはそこのところが全くわかってないし、わかりたいとも思っていない。なんせ文化度最低だから仕方がない。私たちはそんな選択をした。
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