ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

出かける

 水曜日で平日だからいつもの様に午後から出かける。あたかも夏といったら大袈裟だけれども、長袖のシャツ一枚で出かけたのに日向は眩いばかりであった。それでも日陰にはいると心地よい。夜になってちょっと肌寒さを感じる様になったのはやっぱりまだ4月だったということだろうか。
 休みの谷間になっているからなのか、第三週にして既に多少のすき間がある。それにしても90分のうち、残り20分くらいで正々堂々と入ってくるのはどんな神経をしているのだろうか、と思ったけれど、かつては「今から入ったらいくらなんでもやばいから、しょうがないからさぼるか」という感情的判断だったろうが、今ではそんなことも思わない、つまり教壇にいる人に失礼とも思わないし、教室内の耳目を集めるのは耐えられないとも思わない訳だから全然気にもなんにもならないのだろうなぁ。電車の中の化粧、未成年の堂々とした公道上での喫煙、なんかと大差はないのだろう。
 Great Britainというくらいだから「Great」ではないBritainもあるはずだ、という投げかけにはびっくりしたが、先生の話によると現在のフランスのブルターニュ半島がそれに該当するのだそうだ。つまり大英帝国の「大」と大日本帝国の「大」とは決定的な意味の違いがあるということになる。日本の大がブラフの様な「大」というと、いや実際にもっとも広い領地を誇った時は実に規模的な意味で「大」だったのだというのかも知れないが、それは瞬間風速の様なものだから、実際にこっちよりこっちの方が「大きい」から「大」という比較した上での表現とは違っているということになる。
 90分を終えて教室からある図書館に移動すると、そこには2002年に「この研究科の学生ではないが授業に出させてくれ」といったら事務の職員から「授業料の額が違うから入れてやらない」という言葉で断られた時に知り合った先生にバッタリと会う。相変わらず忙しそうである。今日はもう一人、同年配の先生に丁度1年振りくらいにバッタリ会う。
 古本市をやっていたのだけれど、今日が最終日で、そろそろ閉めるぞと落ち着かなかったけれど、時間があったので、思わず巡る。やめよう、やめようと思ったのだけれど、つい手を出して二冊入手。

  • 二・二六事件天皇の裏切り (決定版・天皇の陰謀 隠された昭和史)」デイヴィッド・バーガミニ著, いいだもも訳 現代書林 1988:1973年に前後編で出版されたものの再出版だろうか。揃いであったらいくらするのだろうか。バラバラだったので、取り敢えずこの巻だけ。¥210.-
  • 「雪はよごれていた」澤地久枝著 日本放送出版協会 1988:保阪正康氏が引用文献として紹介されていたもの。¥630.-

 そこから学校にとって返して再度図書館に入り、出会った先生からご紹介頂いた本と、とても買えないけれど保阪正康氏がやはり紹介されたものを発見して借り出す。こっちの図書館は卒業生に一週間しか貸してくれないのが癪に障る。腹が太くないのだ。

  • 「The Sojourner Communication - Japanese Migration and Residency in Australia」Tetsuo Mizukami, Leiden-Boston, 2007
  • 二・二六事件と郷土兵」埼玉県県民部県史編さん室編 埼玉県史刊行協力会 1981:「二・二六事件に関係した埼玉関係者の証言記録」としてある。70名の証言が記録してあり、中には発行当時の埼玉県畑和知事も含まれている。これには続編がある。

 しばらくベンチでためつすがめつしているうちに隣で、どうやらこの春にどこかの研究科の前期課程に入学した社会人経験学生が今ここで知り合って互いのここ三週間の感想を表明しているのが耳にはいる。結構やる気満々の様子。まだ30代だというのに、意識は周りの学生の感覚になるんだけれど、身体がついていかないはずだから気をつけろとある人にいわれたという。君らだったら10代となんら遜色ないよ、といってあげたかった。
 そのうちに時間がきて、友人と一ヶ月ぶりに合流し、ビールを呑みながら情報を交換する。やっぱりOSを換えようかなぁ。