ほぼ足りてまだ欲 その先

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日本兵の遺留品

 アジア太平洋戦争で連合軍との戦いに敗れた日本兵の遺留品が数多く相手の兵に持ち去られていたことは前から知られている。戦利品、やっつけた記念といった意味合いを持って千人針やら武運長久と書かれた日の丸やらといったものが連合軍兵士によって母国に持ち帰られた。しかし、彼らも高齢化し、あからさまに目の前に戦死している敵兵をまさぐって持ち帰ってきたそうしたものになんらかの魂の存在を感じたり、そのバックに存在する家族を想像していたたまれなくなってくるのかも知れない。あるいは彼らの遺族が彼らの死後、遺品の中にそうしたものを発見してどうしたものかと思うのだろうか。
 家族の元に返して欲しいという気持ちになる人がいるようだ。そしてそうした遺品が連合国に暮らしている日本人や日系人の元に持ち込まれる様だ。
 前にも書いたことがあるけれど(こちら)、私もひょんなことからオレゴン州在住の元米軍兵士から戻されてきた「武運長久」と書かれた日の丸にかかわったことがある。もう20年ほど昔のことだけれど、当時は新聞にそうしたものの遺族捜しがたまに掲載されていたので、確か朝日新聞にお願いして掲載してもらったことがある。どうも署名されている方たちの肩書きから見て陸軍軍医だった方が持っておられた様で靖国神社にも相談してみてけれど、結局その遺族を特定することもできず、靖国神社に相談して納めさせていただいた。現在それがどのような状態になっているのか無責任ながら私には確かめる術がない。
 「こちら」のサイトでは様々な遺留品の元の持ち主を捜す活動が掲載されている。これこそインターネットが普及して実現できたことだろう。ここまで個人個人が発信できるようになってようやく実現できたことだと思う。まだまだこの種のものは埋もれているんだろうが。