ほぼ足りてまだ欲 その先

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児童ポルノ禁止法改正案

 え〜と、どこで見たのか忘れてしまって、その方のブログをきちんと明らかにできなくて申し訳ないのだけれど、2009年6月26日 (金)の衆議院・法務委員会での公明党丸谷佳織の態度が大変によろしくないと書いてあったので、どうよろしくないのか、衆議院のTV中継をオンデマンドで見た。丸谷議員はすでに4期目の議員で、次の選挙では立候補しないといっているんだけれど、なんでなのか私は知らない。まだ若いんだからもっともっとやるといってもおかしくないだろうに。
 それでこの日の法務委員会の審議は児童ポルノ禁止法改正案についてのもので、珍しく与党案のほかに民主党案も提出されているんだそうで、民主党からは枝野が彼の特徴を生かした面白い議論を展開している。
 丸谷は32分間に渡って質疑をしている。如何にも「フリーパーソナリティーとして、数多くのテレビ・ラジオ番組を担当」したバリバリの面目躍如たる物怖じしない(物怖じなんてするような代議士がいちゃ困るけれど)「役者よのぉ〜」ぶりを発揮。質問開始時にはなにやらこうした法律が現実のものとなって被害者の人たちのことを考えると・・・・ということで涙ぐんで見せたりしている。
 ところが彼女は自分の質問が終わるともうすっかりあたかも女子大生が授業中に飽き飽きしている状況そのものを呈していて、机の上でメモも取る訳でもなくて頬杖をついていたりしていて、居眠りしているじいさん議員やら、だみ声でその辺の筋もののような野次を飛ばす輩とは表面上は異なるけれど、実ははなはだ良い勝負のいい加減さだといわれてもしょうがない様子が質問者の後ろにそのまま映っている。ひょっとするとネット中継をしていることに気づいていないのかもしれない。午後の委員会が再開してすぐには机の下で携帯電話を取り出してチェックしているところなんか教壇の上から見ていてすぐにわかる女子大生のそれ、そのもので、こうしたところを見ているとやっぱり国会議員というのは必要以上に人数がいるんだなぁと頷いてしまう。
 民主党の枝野は単純所持を罰するのは現時点では児童ポルノを意図的に意志的に入手したのかどうか、区別するのは難しいと現実論をいう。この時に話題になったのは自白が大変に大きく要因となる訳で、だからこそ取り調べの可視化というものがこうした法案を議論する時には必ず必要になるわけで、そっちも一緒に議論するべきなんだという枝野の主張はまさに正しい。そうでなければ陥れられる恐れだってあるんだ、という枝野の足利事件を引いた議論に今のままで持っていただけでも罰するという与党の主張は説得力がない。
 すでに新聞でも報道されているように、「サンタフェ」は児童ポルノかどうか、もし、当時の宮沢りえが18歳未満だったとしたらあれは児童ポルノなのか、そうだとしたら50万部(150万部?)も売れたあの写真集は多くの家庭にそのままある可能性がある訳で、それだけで捕まってしまうということが起きる可能性があるし、それでは篠山紀信はフィルムを保管していたら(多分いるだろう)、それだけで逮捕なんじゃないかと議論になった。
 ましてやデジタル社会となって昔の映像はどんどん再生産されている。「自己の性的好奇心を満足させるために」という文章が残っているじゃないかという与党の主張はいかようにも現場で解釈していいように挙げてしまうということは可能であり、法の議論としては本来的に実行されるべき議論のやり方だという気がする。これまでこうした的を射た議論はあまり記憶にない。切れ味の鋭い枝野の議論は意味がある。それだけにその後ろでなんだかボォ〜っとしている丸谷の態度がいわれているように気になってしょうがない。
 私のように時間をお持ちの方はちょっと見ていただきたい。