ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

郵便不正事件

 「只今さん」のコメントを見て、朝毎読産経中日の各紙の社説を読んでみた。各紙は一様に検察を激しく批判しながら最後に報道も欲見極めなくてはならないとかいているんだけれど、読売だけはそうした記述がない。

検察は過去、ロッキード事件リクルート事件など、数々の政官界汚職を摘発してきた。今回のように、裁判の過程で次々と捜査の問題点が露呈するようでは、これまで得てきた国民の信頼を損ねることになろう。
 検察には控訴する道も残されているが、今必要なのはメンツを捨てて捜査を再点検することだ。検察官の資質も問われよう。若手検事の指導も含め、組織全体の見直しが急務である。(2010年9月11日01時43分 読売新聞)

 これまでの検察特捜が摘発してきたそれぞれの事件には一点の曇りもなくて、国民の信頼を勝ち得てきたけれど、今度のこれだけは問題だぞ、といっているように読めないことはない。
 陸山会事件にしても、福島県佐藤栄佐久元知事事件にしても、鈴木宗男事件にしても、本当に検察は正しい捜査をしてきたのか、そしてマスコミは第三者的な公平なスタンスに立ってこれを報じてきたのか、という点を考えたら、頬ッ被りして通り過ぎることはできないだろう。警察レベルでも岩手県の同姓同名女性殺人事件や、高知の白バイ衝突事件、熊本の知的障がい者死亡事件、ぶどう酒毒殺事件等捜査過程に大きな疑問が残る事件は相次いでいる。
 その度にマスコミがこれを調べながら報道し、当局の見解に疑問符を差し挟みながら検証してきたかといったら、全く納得することができない。高知の白バイ事件に於ける地元紙のスタンスなんぞは典型的で、地元県警の解釈そのままテンから正しいと受け取ろうとするものだけである。
 読売系は新聞だけでなくて、よみうりテレビも非常に積極的に権力におもねったスタンスに立っていることは非常に明白であることはいうまでもない。
 そうした色がついたまま主張を続けていこうとするのであれば、今度からその色を宣言したらいい。「私たちは本当は自民党が政権につくのが都合がよいと思っている」テレビです!とか、「小沢一郎が政権についてしまったら、霞ヶ関も、私たちも好き勝手出来なくなっちゃうから大反対」テレビです!といった具合に。
 ここは、どうせ民主党代表が総理大臣になるというのであれば、小沢一郎ではなくて、菅直人がそのまま総理大臣を続けるのでは、ついこの前までの自民党のスタンスと殆どどこも変わらないことになってしまうことをとても憂えているブログなんだなぁ。