ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

談合

 近頃「談合はなぜ悪いのか」という論調を振りかざす輩が堂々と闊歩しているのを目にすることがある。

  • 強いものが弱いものを保護育成し、やがて経営基盤が強くなって行くようにしてあげる、それが談合の本質
  • 安くしたいのなら、その金額を提示して、業者ごとに本当にその金額でできるかどうかを確認して、できる業者にやらせればいいではないか。
  • 仕事がなくて、経営に窮している事業者が赤字覚悟、いや目の前の手形が落ちれば、それでいいと入札する。まさに採算度外視、先行き真っ暗、後は野となれ山となれ、とばかりの金額で入札する
  • 他国では、国を挙げて自国の企業を守ろうと“談合”している
  • 肝心の我が国の経済を疲弊する方向にあるような競争入札
  • 真の“談合”とは、話し合い、お互いの立場や意見を理解し合うこと

 まったく企業の論理でしかものを考えられない輩を持ち上げる世の中で、どうせろくなことはできない。ろくな死に方をしない。
 自らプロジェクトを作り上げて、手取り足取りして金をつけ、最後にそいつを落札者に取り決めておいて、入札をさせる行為がこの国を救うというのだね。より多くの税金を企業に濡れ手に粟で移行させるのがこの国を救うというのだね。そんな論理を振り回さないとやっていけないんだね。根性小せえなぁ。
 こういうことをいうと、何にもわかっちゃいないというんだよ、こういう輩は。世の中、金が流れて初めて社会が上向くんだとかうそぶいちゃうんだね。
 問題はきちんとした査定ができない発注者側にあるんだけれど、いちいち発注者たる行政機関にこんな専門家を雇っておくだけの余裕がないというところにある。だからコンサルタントを雇うことになるのだけれど、そんなコンサルタントは確実に民間のどこかと繋がっている。そんな業界でフェアネスを保つことができるのかといったら、そんなことを望めるわけもない。なんたってどんな社会的な問題が起きても必ず識者として持ち出される研究者の類いだって、自分が可愛いから簡単に寝返る。
 ま、そういう社会なんだから、こういう人たちが声高に言いつのらなくたって、自然にそういう社会になるね。水俣病だって、原発だってみんな同じだ。金が集まるところで研究者も飛び回る。