NHK-BS-1「スペシャル▽ワルシャワ蜂起葬られた真実〜カラーでよみがえる自由への闘い」
ポーランドはナチス・ドイツに侵攻されて第二次世界大戦となった。政府は英国へ亡命して、連合国側となった。つまり、その時点ではスターリン・ソ連と同じ側だ。戦前日本はポーランドと友好関係にあり、陸軍武官・小野寺信が情報入手にあたって多くをポーランド筋から得ていたことは岡部伸の著書(「消えたヤルタ密約緊急電―情報士官・小野寺信の孤独な戦い」(新潮選書)に詳しい。
そのポーランドではついに1944年8月1日午後5時、ポーランド国内軍が蜂起。ナチス・ドイツから一週間でワルシャワ市街を取り返した。ところが連合国であるはずのソ連は、ナチスドイツとの間でポーランドの分割の密約をしていた。ポーランド国内軍が蜂起したのを知りながら、川の向こうまで来ていながら全く援軍として侵攻してこない。ポーランド国内軍はとうとう逆にドイツ軍の逆襲に遭って、ほぼ壊滅してしまう。スターリン・ソ連はそれを見届けてから川を渡り、ナチス・ドイツを蹴散らかす。
そしてドイツ軍とポーランド国内軍を一緒にソ連の施設へ送り込む。
1989年にワレサ率いる連合がついに自由を取り戻すが、ポーランドでは毎年8月1日午後5時にすべての人たちが停止し、あのポーランド国内軍として戦った人々に祈りを捧げる。それが今年で70年となった。
ソ連はポーランドを共産化した時に、当時闘い、犠牲となったポーランド人の埋葬地を掘りあかし、身元のわかるものをすべて捨て去って、ひとまとめにして埋めた。ほとんどの人の身元が判明していない。
やっぱり闘って手に入れなくてはその貴重さがわからないのだろうか。
消えたヤルタ密約緊急電―情報士官・小野寺信の孤独な戦い (新潮選書)
- 作者: 岡部伸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: 単行本
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