人間にはそんな欲求があるんだろうか。とことんデレデレと欲望の赴くままに暮らし、どこまででもなだれ込んでいって、這いつくばってあっちへよろよろ、こっちへよろよろして、とことんがたがたになって、それでも生きている・・・そんな状況を描いた小説とか、映画とかってかなりの数に上る。それを書いていったり、それを貪り読むっていうのがなにをもたらすのか知らないけれど、結構そんなパターンってのが昔からある。種田山頭火の「どうしやうもない私」なんて読むと、なんで、そんなことになっちまうんだよ、えっ！ちょっと考えろよ、といいたくなる。そんなつまらん人生を送っている私にはあんな面白い句は書けない。
