「志願するものは一歩前！」といわれて動かないでいるわけにはいかないだろう。そのままの位置に立ち尽くしていてみろ。「非国民」といわれないまでも（いわれてもしょうがない）「貴様！」といわれながら殴られるかも知れない。そんな一時期的なことではすまないかも知れない。そういう環境の中に追い込まれていたはずだ。その前に「俺たちは陛下の為に喜んで散るのだ、愛するもの達の為に少しでも本土決戦を遅くなるように役立てれば本望だと思い込ませられるように綿々と教育されてきた。「皇国少年」ということばでそういう思想に立っている少年達が教育されてきた。反射的に一歩前に出るのが当たり前の事態である。早く大きくなって、陛下のお役に立てるようになりたいと思っていたはずだ。
それはまるごと社会がそうした価値観を押しつけてきて、洗脳されてしまっていたのだ。そういう状態を「国家の為に散った英霊」と表現することの罪をわかろうとしない、傍観者はどう考えても許すことができない。
