ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

正直?それとも?

 地下鉄も夜9時を過ぎるとどんどん酒の入ったサラリーマンやOLの人たちが増えてくる。
そうすると何が起こるかというと電車の中に酒のあの独特の匂いが充ち満ちてくる。
尤も最終電車近くになるともう乗ってくる人たちの大半(90%近くといって良いかも知れ
ない)が酔っぱらっているので(つまりこっちも酒が入っているので)全然気にならなく
なってしまうのではある。
 あの臭いはしらふの人にとっては結構きついものがある。
酒に酔って電車に日常茶飯事のように乗っているおまえにいわれたくないといわれるとそれ
までではあるが。
かつて経済的にみんなが余裕があった時はみんなそれもあってタクシーに乗って帰っていった。
しかし、こんなに電車が酔っぱらいにあふれかえっているのは日本くらいのものではないの
だろうか。
ま、夜中の地下鉄が安全無比であることは誇って良いかも知れないな。


 いや、ここで云いたいのはこれじゃない。
途中で、年の頃なら二十歳そこらの二人組で、女性の方が男性を引っ張るように入って来た。
するとその女性が「臭い!」と思いっきり手を顔の前で振って、とってもイヤな顔をした。
ま、本人の感情からしたらとっても素直にその気持ちを表しただけである。
正直といって良い。
でも、ちょっと考えた。


かつて無表情と云われた日本人、だから何を考えているのかわからなくて不気味だと云われ
た日本人は近年大きく変わった。
とにかく嬉しい、驚いた、がっかりした、参った、そんなとき近年の日本人は非常に明確に
表情に、その声を含む態度に表す。びっくりするほどのリアクションである。
それがどんな時にもそうなってきてはいないだろうか。
シンパシーの情を表すべき時、あからさまにしない方がよい時、そんな状況を考えなくなっ
てきてはいないか。

特に今の若い人たちは「場を読めよぉ〜!」と良く言う。
そうだよ、場を読んで欲しい。

私の友達の25歳前の男性が、20前後の時に一緒に呑んで電車で帰った。
その帰りの電車の中で向かい側に座った男性がしきりに下を向いたり上を向いたりしている
なぁと思っていたら、その場に戻してしまった。
直ぐに到着した駅で彼は降りていった。
そのあと、その友人はこういった。
「あぁ、俺は今思わず彼をイヤだなぁと思ってしまった。彼の状況を心配しないで」と。
すごいな、こいつ!
年齢は俺の半分なのに、なんという素晴らしい考え方!