ほぼ足りてまだ欲 その先

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ドミニカ移民

 そうそう、「論座11月号」には週刊朝日の藤田知也の報告である。週刊金曜日620号での報告でもうすうす書かれていたけれども、ドミニカの日本人社会はドミニカ日系人協会と日本ドミニカ友の会の二つに分裂している。友の会の160人は先日の記念式典には参加していない。
 1998年、突然ドミニカ政府が「移住者に土地を提供する」と提案した。40年前から約束不履行になっていた土地の無償譲渡を果たすというわけである。日本大使館員も土地の受け取りを勧めた。どう考えても日本の外務省からの働きかけがあったに違いないという。「土地を受け取って一区切りつけるか、拒否して訴訟の原告となるかがセットで議論」されたというのだ。祖国を訴えるだなんてとんでもない、もう先の短い人生の中でとうとう土地が来たかと涙する高齢の一世にほだされて土地を受け取った人達が「友の会」となり、訴訟推進派が日系人協会の幹部を占める。なんだか話は逆のようだ。
 そんな友の会を外務省はなぜか次第に距離を置くようになっていく。本年5月には友の会は50周年記念の植樹祭を開いたが、日本大使館、JICAからは誰も出席しなかった。50周年記念祭も全く別に開催した。「岡本大使は友の会はどこかの県人会みたいにちっぽけなグループでしょ」として参列しなかった。大使館の意向に沿ったのはいったいどっちのグループだったのか。
 田畑初さん(86)談:本当はみんなで50周年を祝いたかった。日本人がバラバラになるのは寂しいね。勧められて土地を貰ったけど、遠くて耕すわけにもいかんから、友の会で何か使ってもらえればとおもっとります。訴訟した人の苦労には頭が下がるけど、あの小泉さんて人はもっと頭が良いんだろうね。首相に頭を下げられたら、もう文句のつけようがありませんから。