ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

用足し

 近所の医者に先々週の検査の結果を聞きに行く・・ついでに本屋など。
 医者に行くとおばあさんが三人待合室におられるがそのうち二人はマスクをしていた・・(あ、うがいをしなくちゃ)。ある検査の検体(あんまり人にいうようなものじゃない)を先生に出すと「なんだまだ出してなかったのか、それじゃもう一回おいでよ?」といいながら、血液検査の結果が大丈夫だという話と酒の量は少し控えてね、という話だった。あの程度の検査で分かる範囲はとりあえず大丈夫ということだけれども、こんな程度では癌は分からないな。
 新潮新書の「反西洋思想」を買いにブックセンターまで行くことにした。あそこなら新書がないということはないだろうという読み。
 途中にある「ブ」に立ち寄る。中公新書のところに野口悠紀雄の「超」整理法、続「超」整理法・時間編、「超」文章法の三冊が並んでいたので思わず手にしてしまった。この辺は金輪際手を出さないという積もりだったのにもかかわらず。もう一冊は林望の「日本語の磨き方」PHP新書2000。彼の本は「イギリス観察辞典」以来何も買ったことがないというのに。

反西洋思想 (新潮新書)

反西洋思想 (新潮新書)

 ブックセンターの5階新書文庫の森なるものに到着し、新潮新書の棚を幾度見れども「反西洋思想」というタイトルが見あたらない。2006年7月付の「新潮新書ディレクトリー」を見たが、記載がない。相談を持ちかけた店員の女性二人は全く目を合わせないようにしながらぼそぼそとなんかをいうのだけれども、(耳の遠くなったらしい私には)良くきこえず、彼女たちはそんな気はないのだろうけれども、私にとってはお客をおっぽらかしてあっちに行ったり、こっちに行ったりしているように思える。下の引き出しまで開けてみるが見つからないらしい。ないなら「ないっ!」と云ってくれると良いのだけれども、それもいってくれない。私はただ佇む。ひょっとしたら忘れているではないだろうかと思った頃、くだんの店員さんがようやく来られて、「下の階で押さえています」といってくださった。多分データー上ではあることになっているのに、現物がないので必死に捜されたのか。そして4階の哲学のコーナーにでも見つけたのかも知れない。しかし、途中経過を教えて下さらないからこっちは一体全体どんな状態になっているのか、私はどうしたらいいのか、ただただ待ち続ければよいのか、バックれちまったほうが向こうも良いのか、そこがよく分からない(この点では後述する山野楽器の三階の店員さんは凄いのだ)。
 この本は翻訳家の方に教えて頂いたのだけれど、新書には珍しく翻訳物である。原題:OCCIDENTALISM: the West in the eyes of its enemiesで著者はIan Buruma & Avishai Margalit、翻訳は堀田江理。二人の著者については翻訳者が詳しく紹介しているのだけれども、その翻訳者についてはほとんど記載がない。Ian Burumaは日大芸術の大学院に留学したことがあり、8年ほど日本で過ごした経歴があるという。
 
ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則

ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則

そういえば先日友人に教えて貰ったGTDに関する解説書があるはずだというので、なんという本かを捜そうと一階と地下の間のリフェレンスにあるパソコンで検索しようとすると、何ともうなくなっていた。カウンターで「GTD」で検索してくれというと、二冊引っかかる。3階にあるだろうというので、いってみると「Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」と「ストレスフリーの仕事術—仕事と人生をコントロールする52の法則」だった。二冊を見比べてネット上で解説がされているもののハード版とおぼしき前者ではなく、そのスピリットを読ませるという感じの後者を入手。ここまで投資してやっていけるのかどうかは疑問。まめに自分で自分を追いかけるタイプではないからなぁ。
 久しぶりに山野楽器に向かう。先日堪能したカンテ・フラメンコの音源を捜そうというのである。2階の「ワールド」のスペインあたりにいってみると、オ〜!たくさんあってどれがどれやら分からない。一昨日のネットの解説ではないが、世界で一番盛んだといわれる東京のフラメンコ界を象徴するようにずら〜っと並んでいる。輸入盤でもおおよそ2000円強の値段である。アマゾンと相談してまた来ることにする。
 
ブダペスト・ジプシー・シンフォニー・オーケストラ?100のジプシー・ヴァイオリン

ブダペスト・ジプシー・シンフォニー・オーケストラ?100のジプシー・ヴァイオリン

昨日のNHKラジオ深夜便で古館由佳子というヴァイオリニストが話していて、ジプシー(敢えてこの言葉を彼女は使っている)ヴァイオリンというジャンルの話をしていた。そのなかで「ブタペスト・ジプシー・シンフォニー・オーケストラ」の話をしていた。これを捜した。お店の方にお話をすると最初は見つからなかったけれど、「Hundred Gypsy Vioins」を発見。彼らは2001年の9月に来日公演しているのだそうだ。この店員さんはどうやってお調べになったのか知らないが、このCDを示されると同時にヴァイオリニストのコーナーを指さして、「ラカトシュもご覧下さい」と教えて下さった。どうやらラカトシュは“ジプシー・ヴァイオリン”の名家の出だそうで父、伯父もヴァイオリン奏者だそうだ。
 中のライナーノーツによるとこのアルバムは1999年1月のパリのコンサートのライブの前半だそうだ。ヨーロッパでは後半も含めて2枚組になっているのだそうである。自由闊達。最初からハチャトーリアンの「剣の舞」でぐいぐい引っ張っていく。ロマの音楽は短調のコブシのきいた節回しが日本人に訴えるし、カンテ・フラメンコは日本を含めた世界各地の民謡の唄に間違いなく共通点を持つ。日本人が好きな理由がこの辺にどうもありそうである。ちょっと話は大飛びになるけれど、このアルバムを聴いていると未だに日本の大学に、サークルとしてマンドリン・オーケストラやスペイン・ギターと称するギターアンサンブルが続いている理由がなんだか分かるような気がしてくる。緊迫感のある、完璧に完成されたオーケストレーションでないと許せないという人には全くお勧めしないが、この生き生きとした感じはなんだかタンゴ・クラブで酔っぱらいながらその音の洪水の中に身を沈めているかのようである。矢でも鉄砲でも持ってこいっ!てなものである。
 さて、3階の反対側のジャズのコーナーに行ってみると、お〜!長部正太の二枚目のCD「Happy Count」が並んでいる。
 Cony Evingsonをもう一枚欲しいものだと思ってヴォーカルの棚を見ていると横におられた男性のところへ女性店員さんが「これのことではないでしょうか」となにやらCDを持ってきている。その方が「お〜!これ、これ、そうそう!」と痛く感動されている。聞くともなく聞いているとどうやらトニー・ベネットの「Duet」のことのようである。「そうだ、そんな話を誰かがラジオでしていたけれど、聞き流していたっけ。そうかあの人に買われちゃったというわけね。しょうがないかぁ・・」と棚を見やると、輸入盤が一枚あるじゃないの。すぐさまカウンターへ持って行くと、なんと今は輸入盤は一割引だというのである。米国のCD屋さんはネット販売にすでに負けているわけだけれども、日本のお店も生き残りで大変である。このCDもiTunes USだったら$9.90だというのだものなぁ。
 
DUETS

DUETS

「Tony Bennett:Duets An American Classic」80歳の誕生日を現代のスターと彼のヒット曲で祝う、と書いたシールが貼ってある。パートナーはBono、Michael Buble、Elvis CostelloCeline DionDixie ChicksBilly JoelElton JohnJuanesDiana Krall、k.d. lang、John LegendPaul McCartney、Tim McGraw、George MichaelStingBarbra StreisandJames Taylor、そしてStevie Wonderという豪華版。いつものメンバーからカントリーから、素晴らしい。どうも輸入盤には入っていないけれど、日本盤にはボーナス・トラックで台湾のスーパースターが参加しているという。残念ながら私の輸入盤には入っていない。Tony Bennettをいつもの気分で聞かせて貰うのには本当に贅沢な気分にしてくれる。ちょっと残念なのはこれだけの燦めくスターたちの色がほぼTony Bennettの色に染まって唄っている所が物足りない。尤も彼らにしたら相手のホームゲームだし、お祝いなんだからなぁ。「The Very Thought of You」を唄うPaul McCartoneyなんて「あれ?こんなジャズ歌手いたっけ?」というくらいにジャズ歌手している。そこにいくとやっぱり自分の土俵で勝負しているStevie Wonderは彼のカラー出しっぱなしの「For Once In My Life」である。なんたってハモニカのソロの中に「サンフランシスコ」のフレーズをちょろっと入れてみたりするのが憎い。Tony Bennettがエンディングで"Wonderful!!"といっている。このCDのサイドメンでは長部正太のCDで二枚とも付き合い、昨年まで続けて一緒に来日していたかのハロルド・ジョーンズがドラムスを担当している。今年はこのCDのあとのツアーでTony Bennettにつきあっているとかで長部正太と来日できなかったのが残念である。なんでもTony Bennettは来年来日の予定だというから、多分その時はドラムスはハロルド・ジョーンズの可能性は高いだろう。
 京橋まで行ったのでもちろんオフィス・デポにも寄る。あのプレッサ・ファイルが3冊以上買うと一冊あたり359円になるというので3冊買う。その横によく見ないと分からないのだけれどもLIHIT G1700「リクエスト製本ファイル」なるものを発見。70枚くらいであればステイプラーで留めて背表紙を貼るというもの。5冊入って389円だけど、これはASKULで頼むと315円。しかし、自宅だと70枚の紙を留められるステイプラーがない。