ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

「NNNドキュメント'07」

 報道ドラマスペシャル 「でっちあげ鹿児島えん罪事件の真相」制作:鹿児島読売テレビの80分枠スペシャル。ドラマ仕立ての放送で、なんだか自分が子どもの頃に見た八海事件を題材にした映画「真昼の暗黒」(1956)を想い出した。なんでまだ小学生の私があぁした映画を見たかというと、12年前に死んだうちの親父があの当時の冤罪事件にとても興味を持っていたようで、八海事件については正木ひろし弁護士が著した書籍やその他の資料が彼の書棚に入っていた。そしてあの映画になぜか私を連れて行った。尤も私を特にあの映画に連れていったわけではなくて、当時彼はしょっちゅう映画を見にいき、そのほとんどの時に私を連れて行っていたような気がする。だからアチャコ・伴淳の「二等兵物語」や森繁久弥の「社長漫遊記シリーズ」や「三等重役」なんてものまで私は見ているのだ。
 志布志選挙違反冤罪事件の番組を見ると、その取り調べの様子が実際の場面そのものなのだとすると、本当にとんでもない事件で、鹿児島県警の関係者処分についていえば、社会保険庁の横領処分となんら変わりがない。社保庁関連横領事件で刑事告発をしないという自治体の言い訳のひとつに、警察やその他の不祥事件については誰もその処分についての刑事告発をいわないのに、なんで今更社保庁関連のみそんな話になるのかという「盗人猛々しい」というべき言い訳を平気で語る奴すらいる。
 身内の不祥事に身内が処分するというシステムは民間企業であればまだしも、官僚・公務員の世界ではあまりにもアンフェアである。彼らが奉仕するべき対象が一般市民であるという点を論議の中に含んでいないのはあまりにも無責任といわざるを得ない。
 「小人の戯れ言」まではまぁまぁと思っていたが、「バカ市長」と呼ぶのは説明が全く足りていない。冷静に対処するだろうと期待している舛添の発言としては甚だ丁寧さが欠けている。しかし、この状況下にあって、「社保庁は信頼できない、市町村はもっと信頼できない」というのは私の気持ちとしてはまさにその通りである。如何に自分の自治体からは事件が発生していないとしても、全国市長会の会長の立場としては、発言する方向が違っている。あれだけの横領事件がこれまでに発生している最前線としては、舛添に文句を言う前にきちんと処理するべきだと全国3000の自治体に檄を飛ばすべきではないのか。
 ドラマ仕立ての中に刑事の役で出演していたひとりは鹿児島実業高出身でドリフの「全員集合」で時としてステージに現れた「すわしんじ」だったのには驚いた。鹿児島弁が使えないとできない役だものなぁ。元気だったんだねぇ。彼ももうそろそろ55歳くらいだろう。