ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

映画、そしてこんな話へ

 柄にもなくゆっくり起き出した午前中にブランチを取りながら(そんな格好良いこといっているけれど、実はメニューは納豆蕎麦)TBSテレビの「王様のブランチ」を見ていた。映画の紹介コーナーになってLilicoが出てきてそれぞれ紹介している。彼女は今や売れっ子中の売れっ子映画評論家のようだけれど、平日の夕方のFMの番組でピストン西沢と組んでいるパートナーの秀島史香が夏休みをとったときの代打で出てきた。こんなことをいっては申し訳ないけれど秀島史香よりは西沢とあっているんじゃないかと私は思った。それを私とほぼ同年齢の売れっ子イラストレーターと会ったときに、彼も僕にそういっていたから、どうやらこれは間違いがなさそうだ。
 そういえば彼女とキャラクターが重なっていた襟川クロといっていた女性映画評論家はどうなってしまったのだろうか。その後を聴かないなぁ。
 それにしてもLilicoは17-18歳で日本に来たとプロフィールにはそうなっているらしいけれど、いくらなんでもあの日本語はネイティブの日本語じゃないのか。
 さてさて、その彼女の映画案内の中でミニシアター系の公開作、三本が紹介されていて、そのうちの一本はあの「Into The Wild」である。あの音楽が流れるだけで私はもうそわそわしてしまうというくらいのものである。明治安田生命ホールというちょっと変わったホールでの試写会で見てしまったので、一度はきちんとシャンテ・シネか、新宿のタイムズ・スクウェアにいって、きちんとした環境でもう一度見なくては。Lilicoもこれは何度でも見たくなるんだといっていた。
 さて、もう一本が「The Fall (邦題:落下の王国)」である。かつて予告編ではごく普通に用いられていた定番キャッチ・コピーが用いられていて、「構想26年、制作4年」という。このシナリオには「やられたな感」が強く、またまた奇想天外な、まさに映画のためのシナリオが素晴らしいようだ。これは家のテレビで見ることになるよりは劇場の大きなスクリーンで見ておきたい映画ではないかと思う。この映画の予告編を見るとまず最初に「デビット・フィンチャースパイク・ジョーンズがお送りする!」と出る。David Fincherはモーガン・フリーマンブラッド・ピットの衝撃的な映画、「Seven」の監督であり、Spike Jonzeは「マルコビッチの穴」の監督である。
 実はスパイク・ジョーンズといえばもうひとり忘れられない人がいる。Spike Jonesはもう40年以上前に亡くなったいわゆる「冗談音楽(こんなことをいう人はもう全く見なくなってしまった)」の元祖にして今聴いてもちっとも色あせていないという素晴らしく完成度の高いエンターテインメントである。最も知られているのはウィリアムテル序曲のメロディーをうがいをしながら唄うというところから競馬中継になってしまうというものじゃないかと。昔の録音風景を説明しないと理解されにくいのだけれど、「バナナ・ボート」を録音する歌手の男とディレクターとのやりとりがやたらおかしいというもの。甘いメロディーに乗って繰り返される「ジョンとマーシャ」なんていうものも記憶にある。彼の音楽をそのまま継承しようとしたのが今は亡きフランキー・堺の「シティー・スリッカーズ」である。もちろんこのバンド名もSpike Jonesのバンドの名前そのものだった。私はこの流れの延長線上にあるのが、タモリのLPだったと思うし、その先に「スネークマン・ショー」があるんだと思っている。
 残りの一本はシネセゾン渋谷で公開中の監視カメラ映像で構成したという「LOOK」である。

元祖!冗談音楽?クラシック編?

元祖!冗談音楽?クラシック編?

タモリ

タモリ