ほぼ足りてまだ欲 その先

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教育改革

 戦後日本に進駐してきた占領軍、ま、有り体にいってしまえばアメリカだけれど、が行った改革の中でも教育改革は驚くほどの効果を戦後の日本に及ぼしたと行っても良いだろう。何しろそれまでの日本の教育というものは、経済的に恵まれた人たち、そして才能を持った人たちのためにあったので、それは一部の、本当に選ばれた人たちのための教育制度でしかなかったといって良いだろう。
 ほんの一握りの人たちが旧制の中学、あるいは女学校、旧制高校へと進み、そしてまたまたほんの一握りの人たちだけが大学へ行ったに過ぎない。それは階級制度の拡張でしかなかった。それを新制度のもとでは、義務教育が全部で9年になり、曲がりなりにも英語に接することになった。今の日本人の中で英語を垣間見たことのない人はとても少ないだろう。全く英語なんて知らない、縁がない人でも、「This is a pen」という文章がなにを意味するかを知っているし、最初に「ハロー」ということも知っている。one, two, threeもいえるし、ハンドレッドがなにを意味するかを知っている。
 もし、あの教育改革がよけいなことであって、戦前の学校制度を維持するべきだったとしたら、私なんかは大学に行くなんてことはできなかっただろうことは火を見るより明らかだ。
 今の大学はじゃぁどうなんだといったら、それはそれで意見があるけれど、少なくとも戦前の教育制度から脱却することができたという点ではあれは真の改革だといって良いだろう。