ほぼ足りてまだ欲 その先

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書店

 芳林堂書店が自己破産申告をして破産処理に入ったんだそうだ。書店は今や絶滅危惧種だといっても良いな。何しろ本が売れないという。読む人の絶対数が減っている。若者はみんな漫画にいっちゃった。うちの娘なんぞにいわせると漫画は本当に勉強になるんだといってその蔵書は並大抵ではないなと思ったら、こんなのはほんのちょっとだそうだ。街に残っている書店の大半は漫画本で残っている。
 丸善だってジュンク堂文教堂と一緒になっちゃっているみたいなものだろう。八重洲ブックセンターだってひと頃に比べれば入っているお客の絶対数が全然違っている。うちの近所のショッピング・センターに入っている本屋だって、ほとんど雑誌と漫画という有様だ。まともな本を買う人なんて相当減っているんだろう。
 芳林堂は池袋の西口にあってかつては学校の行き帰りで最も手短な書店だった。うちの学校は学生が少なかった事もあるだろうけれど、みんなまともに勉強しないから、古本屋なんて一軒しかなかった。なにしろ当時は教科書もロクに買わなかったものなぁ。
 最も本屋に入り浸っていたのは学校に入り直した頃だろうか。神保町よりも高田馬場から早稲田にかけて古本屋巡りをやっていた。しかし、誰もが必ず手にする類いの基礎的な学術書は決して安くならなかった。古本でこれかよと驚いたものだ。学生にとっては入学金や授業料もさることながら、そうした資料代が馬鹿にならない。その気で勉強するのなら、これが高いから。
 貧困家庭から高等教育を受けようと切望する子どもたちにとっては大変な負担のはずだ。