ほぼ足りてまだ欲 その先

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運転免許証

 今年で運転免許証の有効期限が切れる。ハガキが来た。これまでのハガキとは全然違う。高齢者運転講習を4,650円かけて受けなくては延長ができないと書いてある。その他の方法として、実際に運転試験を受けて70点以上を取ればそれに置き換えることができるというのだけれど、それだって4,100円なにがしが掛かるという。それで70点以下だったらもう一度受けることができるし、あきらめて4,650円の講習に切り替えても良いらしい。どうもこの辺が怪しいよね。
 で、その講習の場所だ。これまで各警察の傍にある公安委員会(とはいえ、実際に働いている人は警察官の天下り)ではなくて、限定された自動車学校なのだ。
 上手い救済策を考えたものだと感心した、というよりあっけにとられた。なにしろ今や運転免許証は若者にそれほど人気がないという。車が若者にとっての憧れの的ではなくなったのだという。ま、それは都会の若者の話だろうけれど。だって、地方の若者は車がないと仕事にならなかったりする。自動車学校はお客がいなくて、様変わりだっていうじゃないか。
 私たちが二十歳前後で運転免許証を取りに行った頃の自動車学校の教官なんて、まぁ、威張り腐っていて、まるで体育会の先輩と後輩の関係みたいだったね。気の弱い奴なんて途中から行かれなくなっちゃいそうだった。ところがそいつらが判子をつかなくては実技を終えて仮免受験ができなくなっちゃう。まぁ、買い手市場だったわけで、あんなえらっそうにしていてもお客は次から次に来たんだよねぇ。だからといって、「はいっ!次っ!まて!ドアを開ける前に、点検やったのか!左右を見なくちゃ、車来て危ねぇだろっ!んったく!」なんていわれて良い筋合いはなかったのさ。
 それがお客が減りに減ってきて、教官がとっても丁寧で、中には何人もの女性教官までいると聞いて、驚いたけれど、心の中では快哉を叫んでいたりしたのだ。ざまぁみろ!と。
 ところがこの歳になってまたぞろあの自動車学校へ足を向けることになるとは思いも寄らなかった。その上、友人がいうには、その高齢者講習が結構混んでいるんだという。
 えっ!そりゃ大変とできるだけ歩く距離の少ない自動車学校に電話をしてみた。若い女性が電話に出て、とっても愛想が良いのだ。それでも一週間以上先の日付を提示された。私の運転免許証はまだ4ヶ月半ほど時間があるから十分だ。
 友人の中にはこの際だといって運転免許証を返上したものがいる。それもひとつの考えだけれど、私は毎年夏に墓参りをかねて山梨・長野へ行くから、まだ返上できない。それにあんなに金をかけて、罵詈雑言に堪えて取った運転免許証をそう簡単に手放してなるものか、という気もある。
 若いときは免許を取ってくる間を手に入れたら、きっと女の子にもてるんだろうなぁと憧れたものなぁ。そんな奴の車に乗る女の子も女の子だけれどね。あぁ、いやらしい。