ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

散歩

 毎日散歩した方が良いのはわかりきっているんだけれど、一日歩くと、次の日はだらだれ、でれでれしてしまう。昨日がそれで、一日デスクの前に座りっぱなしだった。だから今日は歩かなくちゃと思って、都営交通機関を駆使して銀座へ行く。なんの理由もないのにいく。東銀座で降りて、歌舞伎座の裏へ行くと、そこは日曜日に築地の帰りに通る地域なんだけれど、全く違う景色。何しろ日曜日はほとんどの店が閉めている。あちこちの店にランチを食べに行く多くの勤め人で賑わっている。美味しそうなお店がいくらもある。しかし、若き働き手の皆さんでどこも一杯!暇そうな爺が入っていったら顰蹙を買いそうである。
 噂の泰明小学校をもう一回見に行こうとあのあたりを歩いた。そうだ、高速道路の下の「GINZA 5」の地下に、もうずいぶん潜っていない。かつてはこの建物の二階に中古レコードの「Hunter」があって、泰明小学校の前の路地にあったジャズ・バーの常連が必ずあそこをチェックしては何枚か持ち込んできたりしたものだった。地下には食べ物屋があったのだけれど、とんかつ屋があったのはもうずいぶん昔の話で、二十年近く前くらいからエスニックな食べ物屋さんばかりになってきていて、今ではベトナム、タイの食べ物屋さんがどんどんスペースを拡げている。かつてなかなかユニークな喫茶店というか、小さなカフェというような店が端っこにあったのだけれど、行ってみたら、なんとそれがパスタの「あるでん亭」になっている。
 数寄屋橋の交差点にあったSONYのビルができた時にビルの中にできたパスタの店だ。SONYビルは1966年にできたそうだから半世紀以上前のことだ。なにしろ、その頃のスパゲティ屋といったら今から考えたら茹ですぎが普通で、この店はきちんと時間を計って、茹でてアルデンテの状態で出してくれるところが洒落ていて、かなり受けた店だった。十年ほど前に通りかかった時にはさすがにもうないだろうと思ったらまだあったので、驚いた。
 思わず飛び込んでボロネーズを頼んだ。雰囲気は全く変わってしまったけれど、アルデンテで出されるスパゲティは旨い。
 散歩から帰ってくると、とっても残念なことに気がついた。万歩計代わりの携帯電話のスイッチが入っていなくて、何歩歩いたかわからない。多分7千歩程度だろうけれど。