NHK 「映像の世紀バタフライエフェクト 戦争の中の芸術家」を録画してみた。
ショスタコーヴィッチ、フルトベングラー、そして火野葦平。
火野葦平は日中戦争応召中に『糞尿譚』が芥川賞を受賞することになり、現地で受賞の栄に浴する。菊池寛が応召中の兵隊が受賞者になるというのは大いにプロパガンダになると云ったそうだ。インパール作戦に三ヶ月従軍し、その間の彼の20冊余に及ぶ取材手帳を元にのちに刊行されるが、火野葦平自身は1960年に「革命前後」を出版したのち1月に自殺する。しかし、それが自殺だったことは1972年になってからのことだったという。火野葦平の名前はもちろん知っていたけれど、彼が自殺だったことは知らなかった。
来週は「満州帝国 実験国家の夢と幻」だというのでこれもまた録画する。
そういえば入江曜子の「貴妃は毒殺されたか 皇帝溥儀と関東軍参謀吉岡の謎」をまだ読んでいない。溥儀は戦後シベリアに抑留されていたというがどこの収容所にいたのだろう。最終的にはハバロフスク郊外の「軍事施設・45」だったと書いているのを見たことがある。
この本の中に満鉄の理事だった十河信二が出てくるが、彼は1955年から1963年まで第4代の国鉄総裁だったあの十河である。彼の係累で電通に入ったものがいたことを思い出した。電通はとにかくこうしたいわゆるその業界では知らぬものがいないような人間の子どもとか、孫みたいなのが、ぞろぞろといた。