ほぼ足りてまだ欲 その先

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年間パス

 去年の11月にまた六義園の年間パスを買ったから、何かといったら足がむく。
谷中からそのまま歩いていこうと思ったけれど、道灌山下まで来たら、なんだかくたびれ感があって、バスに乗った。どうせシルバーパスだ、という思いになってしまう。
六義園は流石に入り口すぐの大きな枝垂れ桜が終わったら、来場する人が激減している。
今日なんぞはあの桜の木の周りには誰もいない。
そりゃそうだ、花が咲いていない。
ハクモクレンの大木もただただ、大きな木だというだけだ。
本郷通りに並行して日頃は開いていない染井門に向かって一本道があるのだけれど、両側は背の高い木が立っていて、森閑として本当に森の中にいるようだ。もちろん誰も歩いていない。大変に静かでよろしい。それならばと、外周に沿って歩いていくと、灌木の類にどんどん花が咲き始めていた。

 面白かったのは大きなドウダンツツジの木だ。一瞬何が咲いているのかよくわからなかった。近づいてみるとドウダンツツジだった。小さな小さな花がまるでスノウ・フレイクかすずらんのようで可愛らしいんだけれど、この木は大きい。その辺の道路っぱたに植えてあるものとは比較にならないほど大きい。
ツツジの仲間はどんどん花を開いている。

 一番奥の方で、小学生がスケッチブックやら、中にはキャンバスを持って写生をしている。まだ学校は春休みだろうから、かれらは多分それなりの美術系塾とかそんなものだろうか。英才教育だろうか。そんな事をいってはなんだけれど、私だって、幼稚園の頃は毎週日曜日に絵を習いに行っていたことがあった。松本先生は、芸大を出たような女性で、後には銀座和光のショーウィンドウのデザインなんぞやった人らしい。成果が現れたのは二番目の姉だけだった。私なんぞに至っては、全く絵心がないことを自覚しただけだった。なんか面白い才能がなかったものなのかねぇ、と今になっていってももう遅い。