ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

敬語

 小学校の頃、授業が始まる前に誰かが廊下で遊んでいる。先生が廊下の角を曲がってこっちにやってくるのが見えると、みんなが「来たぁ〜!」といいながら駆け込んでくる。起立!礼!着席!すると先生がいった。「先生は来たぁ〜!ではなくて、来られた、だろ?」それから私たちは「先生が来られたぁ〜!」といいながらも、それでもやっぱり教室に駆け込んだものだった。随分と素直だったものだが、まだそんな文化だったのだと、半世紀も前を振り返る。

なにがあったんだ?

 Amazon Japan経由でNancy Wilsonの中古CD三枚を発注したのは10月10日のこと。一枚は多分10日ほどで到着。ところが残りの二枚が待てど暮らせど到着しない。もちろん支払いはクレジットカードで終わっている。あぁ、代引きで買えば良かったと後悔。11月20日頃まで出品者に着かないぞ、着かないぞとメールすること3回。出品者のCaiman Americaの日本事務所だというCaiman Japanから来る返事は「待って下さい」というものばかり。11月下旬まで待っても着かないのでついにAmazon Japanに対してマーケットプレイス保証を申請。11月25日にAmazon Japanから返金支払い処理を始めた旨の連絡メールが来た。
 ところが2日前にその残り二枚が丸二ヶ月かかって到着したのだ。到着したぞとメールを打った。今度は何が起きるのだろうか?「ご迷惑をおかけしたからただで良いです」なんていうわけはない。黙ってまた金を引き落とすことだろう。発送したつもりが忘れていたのか(これが一番確率が高い)、輸送機関がどこかに落としていたのか、一体なんだろうか・・・。出品者からメールの返事が来てもう手が切れていてAmazonに連絡しろといってくる。

中皮腫

 10年ほど前に赴任先で子ども同士の学校が同じで知り合った方から珍しくぽつんと電話。何事かと思うとご本人は(どこか分からないが)癌が発見されて手術をし、旦那さんは40年近く昔の学生時代のアルバイトの解体作業が原因と見られる石綿による中皮腫で苦しんでいるのだそうだ。これはいったどんな保険が附保されるのだろうか。あの頃、誰も知らずに普通に使っていた石綿である。多分小学校や中学校の頃に教室で使っていた石炭ストーブの煙突は必ず石綿であった。そういえばうちにもそんなストーブがあったことが数年間だがあった。

NHKスペシャル

 正月の8日にNHKは「1000人にきく団塊の素顔」というNHKスペシャルを放送する。全国の1000人の団塊世代をネットで繋げてアンケートやコメントをオン・ラインでとり、スタジオから電話で繋げようというもの。どうせならこれもSkypeのようなIP電話でやりとりしたら面白いのだけれど、そうはいかないか。実際の収録は今度の日曜日の夜に行われるが、その予行演習があった。一体全体どんな人が繋がっているのかと思うと興味深い。今日の練習アンケートは「ゆったりとした田舎と便利な都会、どっちに暮らしたいですか」そして「やり直せるのだったら何歳からやり直したいですか、そしてその理由はなんですか」の二つ。興味深いのは女性は6割ほどが便利な都会に暮らしたいとしているのに対して、男性は丁度意見が相半ばしている。女性の方が現実的だということではないかなぁと思う。
 私たちの世代くらいから多くの人たちが車の運転免許を取るようになったのではないかと思う。しかし、最近大きな問題になりつつあるように、どうしても車がないと暮らせない環境にいると、正確な判断をできなくなった時が危ない。そう考えると、これまでそれほど行かれなかった美術館や博物館といった施設へ気軽に行けて、車がなくても暮らせる大都会はある意味ではまさに高齢者のための環境だといえるのではないか。私は実現できなかったけれども、子どもを育てる時には郊外に暮らし、子どもが自立したら小さいスペースでも良いから都会に暮らす方がよいかも知れない。
 オーストラリアで知り合った人たちの中にも、子どもが自立すると(21歳くらいになるとどんどん外で暮らすようになる)、それまでテニスコートやプールのある家に住んでいた親夫婦がフラットに引っ越してしまう。自分の身体に合わせてヤドカリのように家のサイズを変えていく。中には高齢になり、パートナーに先立たれてひとりになったからと他のひとり暮らしの高齢者とルーム・シェアする人までいるくらいであった。じゃ、お前はルーム・シェアできるか、といわれると甚だ自信はない。しかし、彼らは若い時からルーム・シェアの普及度は高いからそれほどハードルは高くないのかも知れない。屈託なく他人とコミュニケートをするという術に関していえば大正生まれ、昭和一桁生まれに比べたら私たちの方が下手かも知れない。