《写真:中央区八重洲2丁目の今は使われていない「井上八重洲ビル」。昭和52年築とされているからまだまだたかだか30年だ。当時の建築物は30年経つともう陳腐化してしまうのだろうか。それにしてもこの壁に幾つとなく打ち付けられている突起のデザインは見慣れないものだ。》
統一地方選挙
あの政務調査費で腰当てクッションなんてものを買った元区議会議長や、6人全員がその関連があって議員を放り出してしまった公明党議員なんてのがいた目黒区議会議員選挙の公式開票結果は目黒区選挙管理委員会のサイトに掲載されている。投票率、なんとわずかに38.49%である。定数36に対して立候補者48名である。で、当落の結果なんだけれど、この目黒区選挙管理委員会の公式頁ではなんとその立候補者全員の得票数を掲示してあるだけで、その順位を示しておらず、なかんずく当落すら書かれていない。親切なんだよねぇ、ここの選管。
それで23区それぞれがウェブ上でどの様に表示しているのかをいちいちアクセスしてみた。すると選管の頁にアップしているのは江東区と目黒区のわずかに2区だけ。他の区では選管の頁にアップするのは過去の選挙の記録であって、直近の選挙については区のHPのトップ頁からアクセスできるように表示されていた。なお、葛飾区だけは昨年の11月13日に改選選挙が実施されている。
《23区投票率と表示の仕方》
- 渋谷区 39.33% 届出順 当落表示あり
- 中央区 46.73% 得票順
- 港区 36.14% 得票順と届出順
- 千代田区 51.19% 届出順 当落表示なし
- 新宿区 40.52% 得票順と届出順
- 文京区 51.05% 届出順 順位付き
- 台東区 50.42% 得票順
- 墨田区 48.93% 得票順
- 品川区 42.96% 届出順
- 大田区 45.57% 得票順
- 世田谷区 41.29% 得票順
- 中野区 41.71% 得票順
- 杉並区 42.10% 得票順 得票率付き
- 豊島区 44.83% 得票順
- 北区 51.3% 得票順
- 荒川区 49.79% 得票順
- 板橋区 44.79% 得票順
- 練馬区 47.22% 得票順
- 足立区 45.23% 得票順
- 葛飾区 47.11% 得票順
- 江戸川区 45.11% 得票順
- 江東区 47.90% 得票順と届出順
- 目黒区 38.49% 届出順 当落表示なし
こうして比べてみると(見にくくて申し訳ない)投票率が50%を超えた区はわずかに4区のみであり、多くの区では40%台に過ぎず、港区、渋谷区や目黒区に至っては30%台という投票率で話にもなんにもなりゃしない。三人に一人強しか投票していないということである。これでも投票時間を午後8時まで延ばし、かつてのように平日選挙ということはあり得ない状態にしてあるにもかかわらず、あの当時に比較するのも虚しいような投票率にしかならない。これはどう考えても今のシステムが今の日本人の規範にあてはまっていないということではないか。何度もいうようにこの国に民主主義を構築するための基本的な観念がどんどん希薄になっているということになりゃしないだろうか。こんな選挙でひとりひとりの市民の意思を反映している、なんていうことには到底ならないだろう。
本屋
京橋のブックセンターにて日頃ゆっくり見ようとしない本棚をじっくり見ることにする。それは旅行ガイドブックの棚である。いつもはそこまでたどり着く前に疲れ切ってしまうので、そこまでゆっくり見ていない。昼休み時の旅行ガイドブックの棚には雑誌の棚ほどではないが、結構な人がとりつく。そこにやってきたのは何となく季節はずれのダウンの長いコートを着た20代後半と見える女性。できる限りのバンコック案内書を集め、座り込んで平積み台に肘をついてむさぼるように頁を繰る。動く気配がない。その横にあった本を見ようとすると彼女が集めた本が載っている。それをつまみ上げると彼女は(悪かったわねぇ)といわんばかりにそれらの本をもっていなくなった。あとで気がついたら反対側に行って思いっきり座り込んで読んでいる。多分ジュンク堂に慣れた人なんだろうなぁ。その横にいたおじさんは携帯電話のカメラで撮影するわけではないが、なんと手帳を取りだしてメモを取り始めた。これまた堂々としている。この人もきっとジュンク堂派かも知れない。なんたって、ジュンク堂では参考書を集めてきて、レポートを書いている学生を見るのが珍しくないからね。彼らにとっては図書館だ。そのうち、蛍光ペンでマークしちゃいそうだよ(“そりゃ冗談だよ”であって欲しいが)。
北欧の鉄道紀行を書いた人がいないだろうかと鉄道関連本のその辺を見ていると、全く話は向こうに飛んで、横浜市の市電を書いた人がいて「横浜市電の時代」長谷川 弘和著を発見。横浜市磯子区滝頭3-1-53に「横浜市電保存館」なるものがあるのだそうだ。サイトは→こちら。市電が撤去されたのは1972年3月31日だったそうで、その頃私は静岡県で就職をして横浜にはいなかったのだから、それでその印象がないのかも知れない。つまり、ほぼ私が社会人になるとともに横浜の市電は姿を消したことになる。麦田のトンネルはやはり昔から市電を撮るのにはさまになるらしくて、この本には何枚も取り上げられていそうで、ちょっと気がついただけでも雪の日の様子も掲載されていた。残念ながら私の実家に近いところを走る市電の姿はちょっと見つけられなかった。懐かしい想い出である。
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